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技術解説
トランスアミナーゼの検査法
著者: 小田正幸1 坂田泰昭1
所属機関: 1東京大学医学部田坂内科
ページ範囲:P.145 - P.153
文献購入ページに移動 transaminaseとはアミノ基転移酵素の意であり,アミノ酸のα-アミノ基をα-ケト酸に転移させるのに必要な酵素である。体内中間代謝過程で重要な役割を果しているものとして,glutamic oxalacetic transaminase(一般にGO-Tと略称する)。ならびにglutamic pyruvic trans-aminase(一般にGP-Tと略称する)が広く知られている。GO-Tは
aspartate ―→oxalacetate
α-keto glutarate ←―glutamate
の過程を触媒する酵素であり,GP-Tは
alanine ―→pyruvate
α-keto glutarate ←―glutamate
の過程を触媒する酵素であり,共にアミノ酸代謝,糖代謝の両者に密接な関連を持つている。これらtransaminase
の血清中における活性値測定が近時注目れるようになつたのは,主として心疾患,肝疾患と関連してである。血清trans-mainase活性値の上昇は心,肝等の実質細胞の変性,壊死等の存在に起因し,従つて心筋梗塞,急性肝炎等で測定の意義が最も大である。
aspartate ―→oxalacetate
α-keto glutarate ←―glutamate
の過程を触媒する酵素であり,GP-Tは
alanine ―→pyruvate
α-keto glutarate ←―glutamate
の過程を触媒する酵素であり,共にアミノ酸代謝,糖代謝の両者に密接な関連を持つている。これらtransaminase
の血清中における活性値測定が近時注目れるようになつたのは,主として心疾患,肝疾患と関連してである。血清trans-mainase活性値の上昇は心,肝等の実質細胞の変性,壊死等の存在に起因し,従つて心筋梗塞,急性肝炎等で測定の意義が最も大である。
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