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文献詳細

雑誌文献

臨床検査4巻3号

1960年03月発行

文献概要

技術解説

トランスアミナーゼの検査法

著者: 小田正幸1 坂田泰昭1

所属機関: 1東京大学医学部田坂内科

ページ範囲:P.145 - P.153

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 transaminaseとはアミノ基転移酵素の意であり,アミノ酸のα-アミノ基をα-ケト酸に転移させるのに必要な酵素である。体内中間代謝過程で重要な役割を果しているものとして,glutamic oxalacetic transaminase(一般にGO-Tと略称する)。ならびにglutamic pyruvic trans-aminase(一般にGP-Tと略称する)が広く知られている。GO-Tは
 aspartate ―→oxalacetate
 α-keto glutarate ←―glutamate
の過程を触媒する酵素であり,GP-Tは
 alanine ―→pyruvate
 α-keto glutarate ←―glutamate
の過程を触媒する酵素であり,共にアミノ酸代謝,糖代謝の両者に密接な関連を持つている。これらtransaminase
の血清中における活性値測定が近時注目れるようになつたのは,主として心疾患,肝疾患と関連してである。血清trans-mainase活性値の上昇は心,肝等の実質細胞の変性,壊死等の存在に起因し,従つて心筋梗塞,急性肝炎等で測定の意義が最も大である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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