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文献詳細

雑誌文献

臨床検査4巻3号

1960年03月発行

文献概要

『医学常識』

消化器のはなし(1)

著者: 鈴木秀郎1

所属機関: 1東京大学中央検査室血清

ページ範囲:P.175 - P.178

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§消化器の構造としごと
 口腔から始まつて食道,胃,小腸(十二指腸,空腸,回腸)大腸(盲腸,結腸,直腸),肛門にいたる食物のとおる道すじは,すべて管状になつているので消化管とよばれます(第1図)。消化管は食物を通過させるだけでなく,消化液を出して食物を消化し,栄養分を吸収します。この消化液は消化管の粘膜から分泌されるばかりでなく,他の器管でもつくられて消化管に送りこまれます。この主な器管が肝,膵などですが,これらの器管については前にのべました。
 〔1〕口腔:口腔には消化に関係あるものとして,まず歯牙があります。歯の役目は食物を咀嚼によつて噛みくだくことです。口腔には耳下腺,顎下腺,舌下腺という3つの唾液腺があつて唾液を分泌します。この唾液は咀嚼によつて食物とよくまじりあい,その中に含まれている酵素によつて食物はある程度消化され,咽頭から食道に送りこまれます。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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