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座談会
検査室とエア・コンデイシヨン
著者: 吉沢晋1 高田倶之2 松村義寛3 松橋直4 天木一太5 高橋昭三6 樫田良精4
所属機関: 1公衆衛生院建築衛生学部 2東洋キャリア工業KK技術部 3東京女子医大 4東京大学 5日本大学 6東京大学細菌学教室
ページ範囲:P.480 - P.491
文献購入ページに移動暑くなりますと,りつぱな建物ではみんな冷房が入つております。以前ではデパートぐらいしか涼しいいこいの場はなかつたのですが,このごろは大きなビルとか,新しく建てる建物は冷房は一つのお決まりの設備で標準設備というように考えられております。
私は建築の専門家から伺つたんですが,今日の建築学の常識で建物が上等かどうかということを判定する場合に,その建物はすでに冷房が付いているか,あるいはこれから本式の冷房が付けられるかどうかということで,建物のいい悪いの評価がされているというような話を聞きました。というのは,冷房装置というのは少し大型になりますと,古い建物に備え付ける時には非常にむずかしいことになるからです。さて検査室関係では,検査の条件が室内の温度に相当支配されるものがある。このような種類の検査の際の温度がいい加減な条件になつていると,たとえば予想されないような高い温度でいろんな操作をすると,操作中に思わぬ影響をうけて,データーにバラツキが出てくるんじやないかと思います。贅沢とかいうことじやなくて,正確な検査データーを出すためには夏場に最少限どういうような冷房施設が必要かということを今日検討してみたいと思います。
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