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文献詳細

雑誌文献

臨床検査40巻11号

1996年10月発行

文献概要

特集 血栓症と血小板凝固線溶系検査 血栓症の検査 2.血液凝固系の検査

12)ループス・アンチコアグラント

著者: 滝正志1 安室洋子2

所属機関: 1聖マリアンナ医科大学小児科 2聖マリアンナ医科大学臨床検査部

ページ範囲:P.138 - P.140

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測定意義
 ループス・アンチコアグラント(lupus anticoagu-lant;LA)とは個々の凝固因子活性を抑制することなく,リン脂質依存性の凝固反応を阻害する免疫グロブリンである.当初LAは出血傾向の原因として考えられたが,出血傾向をきたすことはまれで,逆に血栓症との強い関連が知られるようになり,抗リン脂質抗体症侯群という新しい疾患概念が臨床の場に定着した.LAや抗カルジオリピン抗体(本誌別項参照)などの抗リン脂質抗体は,血栓症,習慣性流産・胎児死亡,血小板減少などの臨床症状と強い関連がある抗体である.特に後天性の血栓症との関連で注目されている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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