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文献詳細

雑誌文献

臨床検査40巻11号

1996年10月発行

文献概要

特集 血栓症と血小板凝固線溶系検査 血栓症の検査 3.線溶系の検査

2) FDP-Dダイマー

著者: 川合陽子1

所属機関: 1慶應義塾大学医学部・病院中央臨床検査部

ページ範囲:P.152 - P.154

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原理・測定意義
 FDP-Dダイマーは,二次線溶をとらえる分子マーカーの代表的検査である.凝固過程の最終産物であるフィブリノゲンにトロンビンが作用するとフィブリンモノマーとなり,フィブリンモノマーは重合してフィブリンポリマーとなる.
 フィブリンポリマーはトロンビンで活性された第XIII因子とカルシウムイオンの作用で架橋化され,強固な架橋化(安定化)フィブリンポリマーとなる.架橋化フィブリンにプラスミンが作用すると,高分子の中間分解産物を経て,DD/E複合体が生成される.最終的にはDダイマーとE分画となる(図1).すなわち,Dダイマーは,架橋化フィブリンにプラスミンが作用する二次線溶亢進時のみ生成され,生体内にフィブリン血栓が存在した証明となる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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