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文献詳細

雑誌文献

臨床検査40巻11号

1996年10月発行

文献概要

特集 血栓症と血小板凝固線溶系検査 血栓症の検査 5.遺伝子検査

4)Lp(a)

著者: 一瀬白帝1

所属機関: 1山形大学医学部分子病態学

ページ範囲:P.209 - P.212

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はじめに
 アポリポ蛋白(a)[アポ(a)]は,リポ蛋白(a)[Lp(a)]に含まれる高分子蛋白質で,血栓溶解反応の主役を演じるプラスミノゲンと相同性がある(図1)1).Lp(a)は,生理的機能が不明なことをはじめ多くの謎に満ちたリポ蛋白質であるが2),近年,動脈硬化症の独立した危険因子として注目されるようになった.高リポ蛋白(a)[Lp(a)]血症とは,遺伝的に規定された血漿中のLp(a)濃度が25~30mg/dlを超える状態である.他の原因の高脂血症(高リポ蛋白血症)と同様,単に血漿中のLp(a)濃度が高いだけでは何ら臨床症状を示さないが,次第に動脈硬化を進展させ,比較的若年であるにもかかわらず心筋梗塞や脳梗塞を発症させる点で臨床的に重要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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