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ビトロネクチンと線溶系
著者: 朝倉伸司1
所属機関: 1自治医科大学血液医学研究部門止血血栓部門
ページ範囲:P.239 - P.239
文献購入ページに移動最近ではさらに,PAI-1のみでなく,線溶因子のほとんどすべてと結合し,そのモジュレーターとしての役割がクローズアップされてきつつある.VNの特徴的なことは,血中に存在するnative-form (nVN)とマトリックスへ吸着やurea処理して得られるactive-form (aVN)とは構造的に大変異なっており,aVNはヘパリン結合ドメイン(HBD)やソマトメジンBドメイン(SBD)が露呈され,ヘパリン結合活性やVN多量体(VN-multimers)形成を促進させる.VN-multimersは強力なヘパリン結合活性を有し,血小板凝集にも関与.しており,vWF-multimersと近似した性格を有すると推定される.
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