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血栓症と連関する遺伝子ポリモルフィズム
著者: 村田満1 松原由美子1
所属機関: 1慶應義塾大学医学部内科
ページ範囲:P.292 - P.293
文献購入ページに移動 高血圧,糖尿病,高脂血症などは動脈硬化の代表的危険因子であるが,一般に多因子遺伝でありpene-tranceや環境因子などが複雑に絡み合って発症すると考えられその遺伝的解析は必ずしも容易ではない.近年,genome search法の技術進歩とともにこれらの責任遺伝子の解明が着々と進められており,特に糖尿病においてその研究成果は著しい.
一般に心筋梗塞や脳血管障害などは,動脈硬化病変を基礎に血小板や凝固因子が血栓を作ることにより発症すると考えられている.血栓形成機序の分子学的知見が深まり,血栓形成を促進する因子や逆にこれを抑制する因子が次々とクローニングされた.この際,これら因子の一部には遺伝子多型(polymorphisms)が存在することが明らかとなった.遺伝子多型の中には,その因子の活性に直接影響を与えるものもあり,ある個体がある血栓症に罹患しやすいかを遺伝的に規定している可能性がある.
一般に心筋梗塞や脳血管障害などは,動脈硬化病変を基礎に血小板や凝固因子が血栓を作ることにより発症すると考えられている.血栓形成機序の分子学的知見が深まり,血栓形成を促進する因子や逆にこれを抑制する因子が次々とクローニングされた.この際,これら因子の一部には遺伝子多型(polymorphisms)が存在することが明らかとなった.遺伝子多型の中には,その因子の活性に直接影響を与えるものもあり,ある個体がある血栓症に罹患しやすいかを遺伝的に規定している可能性がある.
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