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文献詳細

雑誌文献

臨床検査40巻8号

1996年08月発行

文献概要

研究

男子尿道炎患者における尿沈渣中白血球数

著者: 甲田雅一1 村橋勲2 清水有二2 宇田川郁子1 福原淳子1 竹内美香1 松崎廣子1

所属機関: 1東京警察病院中央検査第一部 2東京警察病院泌尿器科

ページ範囲:P.975 - P.979

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 筆者らは男子尿道炎患者の尿沈渣中白血球数の調査を行った.尿沈渣中白血球数は,Neisseria gonorrhoeaeが検出された症例では全例とも10~29個/1hpf以上と多く,Chlamydia trachomatisのみを検出した症例ではそれよりも少なかった.C.trachomatisのみを検出した症例の中には白血球数がUTI薬効評価基準で(-)と判定される2~4個/1hpfしか観察されない症例も見られたが,1個/1hpf以下の症例は存在しなかった.一方,対象とした正常人の尿沈渣中白血球数は2~4個/1hpf以下であった.
 以上から筆者らは,男子C.trachomatis性尿道炎においては,尿沈渣中白血球数2~4個/1hpfは感染の可能性ありとみなすほうがよいと考える.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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