icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床検査40巻8号

1996年08月発行

文献概要

研究

Helicobacter pylori除菌後の血清IgG抗体価の推移

著者: 櫻井伊三1 浪岡知子1 野田幸一1 久住幸一1 箱崎幸也2 大庭健一2 桑原紀之1

所属機関: 1自衛隊中央病院研究検査部 2自衛隊中央病院内科

ページ範囲:P.981 - P.983

文献購入ページに移動
 Helicobacter pylori(H.pylori)除菌療法後の治療効果のモニター法として,H.pylori IgG抗体の推移を除菌成功群8名および失敗群6名について約1年間にわたり追跡検討した.除菌成功群では,3~6か月後から有意な抗体価の低下を示し,7~12か月では,除菌前の抗体価の60%以下になりほぼ陰性化した.一方,除菌失敗群では,12か月を通じ血清抗体価の有意な変化はみられなかった.H.pylori感染に対する血清学的検査は,生体にとって非浸襲的な方法であり,さらに多数例について定量的に検討することにより有用なモニター法になり得ると考える.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?