icon fsr

雑誌目次

雑誌文献

臨床検査41巻10号

1997年10月発行

雑誌目次

今月の主題 フローサイトメトリー―最近の進歩

巻頭言

フローサイトメトリー―さらなる展開を期待して

中原 一彦

pp.1101-1102

 小生が指導医としての臨床のデューティを終え,研究のために東京大学の免疫学教室(当時多田富雄教授)の門をたたいたのは,もう20年も前のことになろうか.そこに,現順天堂大学免疫学教室教授の奥村康先生が講師でおられ,小生は奥村先生にいろいろご指導いただくことになった.当時はマウスなど動物で研究されていた免疫学が,ようやくヒトに応用されようとしているころであった.小生の専門とする血液学の診断にはまだほとんど免疫学が導入されていないときであり,血球に対する抗体を使って白血病などの血液疾患の診断にそれらを利用できないかを検討することが小生のテーマであった.

 まだモノクローナル抗体は開発されていないときであり,ウサギを免疫して作製した糖脂質に対するポリクローナル抗体を用いて,蛍光抗体法によって陽性,陰性細胞を判定するわけである.その判定には通常は蛍光顕微鏡を用いることになるが,判定は夜中になることが多く,眠い眼をこすりながらの作業になることもしばしばであった.したがって,どうしても判定に時間がかかり,そのうち細胞の蛍光の強さが薄れてしまうといった不合理さをたびたび経験した.ところが幸いなことに,奥村先生がスタンフォード大学に留学中に一緒に開発にも携わったというFACS(Fluorescence Activated Cell Sorter)Ⅱが同研究室にあった.これは,奥村先生が帰国のときに一緒に持ち帰ったという,まさに日本におけるFACS第1号機であった.ちなみに,FACSはフローサイトメーターの代名詞のように言われているが,実は固有名詞である.

総説

フローサイトメトリーとソーティングの理論

村上 知之 , 佐々木 功典

pp.1103-1109

 フローサイトメーターは,蛍光染色した細胞や染色体に光を当て,散乱光や蛍光の強さを測定する装置である.これにより,細胞の大きさや物質の量などが個々の細胞について解析できる.目的の細胞を選別・収集するソーティングという機能もある.この装置を利用した測定や学問分野をフローサイトメトリー(FCM)という.技術の進歩により最近の機種は操作が簡便になり,マルチカラー解析や解析ソフトの充実など,機能の向上が目ざましい.また,周辺機器や試薬の開発も進み,FCMの医学・生物学における重要性はますます大きくなっている.

フローサイトメトリーの臨床応用

佐々木 学

pp.1110-1116

 フローサイトメトリーの技術は生物学,免疫学など幅広い分野で応用され,モノクローナル抗体の作製や新しい蛍光色素の開発とともに臨床検査医学においても発展が目覚ましく,精度の良い,再現性の高い技術として認められている.その臨床応用において,細胞表面抗原の検索では欠くことができず,白血病や悪性リンパ腫などの診断に役だっている.また,悪性腫瘍では,しばしば染色体異常や盛んな増殖が認められることから,フローサイトメトリーを用いてaneu-ploidyの検索や細胞周期の解析など,腫瘍の悪性度の客観的な評価が行われている.その他,細胞機能検査,輸血や臓器移植における交差適合試験などその臨床応用は数限りなく,本稿では主な臨床応用について文献的に概説した.

技術解説

細胞表面マーカー分析

佐藤 尚武

pp.1117-1122

 細胞表面マーカー分析は現在マルチカラー分析が主流であり,さらに細胞(膜)内抗原分析を組み込んだ分析が普及しつつある.血液・造血器腫瘍細胞抗原検査では,使用抗体に関して標準化の動きがある.3~4種の蛍光色素を使ったマルチカラー分析で,ある種の抗体の反応性をgatingに利用する方法が開発された.これにより,散乱光特性を利用した従来のgatingに比べ,より正確に測定対象細胞を選び出すことが可能となった.

細胞周期とDNAインデックス

井上 勝一 , 津田 真寿美 , 飯塚 雅由

pp.1123-1130

 正常細胞と癌細胞を区別する最も大きな要素は,DNAに生じた異常と細胞増殖の速度である.正常細胞の細胞周期の運行は,細胞周期の各期に一致して生成・分解されるサイクリンと全細胞周期にみられるサイクリン依存性キナーゼ(Cdk)との複合体の形成によりCdkがリン酸化されることにより進められる.正常細胞の細胞周期は外部刺激を受けて増殖,分化,もしくはアポトーシスに向かい,さらに,多くのチェックポイントで,細胞周期の進行の過程で生じた誤りが修復される.癌細胞ではこうした一連の過程に何らかの変化が生じる頻度が多いが,これに対するチェック機構が破綻しており,無秩序な細胞増殖へと進む.以前から,DNAに生じた変化は染色体分析やフローサイトメトリーによるDNAインデックスなどの測定により行われてきた.また,細胞周期についても,DNAヒストグラムの解析やブロモデオキシウリジン(BrdUrd)のS期細胞への取込みを測定することにより解析されてきたが,さらに,今日ではサイクリンとDNAを二重染色しフローサイトメーターで測定することにより,がん細胞の細胞周期各期に発現しているサイクリン量などが研究されている.

白血球貧食能の測定

東 克巳

pp.1131-1134

 近年,フローサイトメトリー(FCM)が細胞表面抗原の解析に広く用いられてきた.最近は,表面抗原の解析だけでなくその応用も細胞機能や活性化など幅広くなってきている.顆粒球貪食能検査にも応用され,全血でしかも微量で分析ができ,新生児の易感染性スクリーニング検査には朗報である.しかし,FCMは客観的な検査ではあるが,その解釈にあたっては注意が必要である.本稿では,蛍光ビーズを用いた代表的な貧食能検査の1つと,短所を改良したわれわれの測定方法を紹介する.

血液型の判別

雨宮 洋一

pp.1135-1141

 赤血球フローサイトメトリー(FCM)は,FITC標識結合抗体の蛍光強度の測定によって,血球間の抗原基数の比較を容易にした.凝集法とは異なるこのFCM法の利点は,血液型の各表現型,血液型変異型・亜型,ホモ・ヘテロ接合などの抗原数,血液型のgene dosage effect,赤血球の分化と血液型抗原の発現の関連性,さらに微量混入した異型血球の検出によるキメリズムや移植造血幹細胞の生着の確認などの測定に応用が図られている.

話題

細胞表面抗原定量化のための新指標

池田 忠子

pp.1143-1145

1.はじめに

 現在,フローサイトメトリー(FCM)によるリンパ球表面抗原の解析では,蛍光標識モノクローナル抗体(MoAb)を用いて,さまざまな抗原分子を認識し当該抗原陽性細胞の比率を算定することにより,各機能的サブセットの量的変動を評価する,という点に重点が置かれている.解析過程で得られる前方散乱光(FSC)や蛍光強度(FI)といった情報は細胞選別や抗原検出に利用されるにとどまり,細胞あたりの抗原量を反映するFIの強弱が抗原密度の違いによるのか,あるいは単に細胞サイズの違いに依存するのかといった分析はあまりなされていない.FIと細胞サイズとの関連に関する報告としては,検索した限りでは,急性リンパ性白血病共通抗原(CALLA)発現に関するLookら1)の報告,巨核球上の糖蛋白発現に関するTomerら2)の報告など比較的少数である.

 われわれはこれまで,FSCやFIがリンパ球の活性化や腫瘍化などの病態解析にきわめて有用だろうとの見地に立って,両者の相互関係を検討し,細胞サイズの変化を考慮に入れた抗原密度の新指標として"FF係数"を考案し,CD 4抗原,CD 8抗原(以下CD 4,CD 8)に関する男女間や亜群間の比較,コンカナバリンA培養におけるCD 4,CD 25抗原の発現状況の違いなど,その有用性に関する基礎的な検討を行ってきた3).ここではT細胞上のCD 4やCD 8についての亜群間比較を例にとり,FF係数の算出法を紹介し,その意義などに少し触れてみたい.

細胞活性化の指標―細胞内pH

米山 彰子

pp.1146-1148

1.はじめに

 細胞内pH (pHi)は細胞内の代謝や分泌,細胞膜を通じてのイオンの出入り,細胞サイズの調節,細胞の増殖や活性化など,種々のプロセスに重要な役割を果たしている1).蛍光pH指示薬と蛍光分光光度計を用いたpHiの測定が以前よりも簡便に行われるようになったが,この方法では細胞浮遊液全体の蛍光を測定するため,細胞集団の一部にpHiの変化がある場合には検出できない可能性がある.そこで筆者らは,フローサイトメーター(FCM)を用いてリンパ球のpHi測定を試みている2~4)ので紹介する.

骨髄液からの赤芽球細胞の分取

小川 浩司

pp.1149-1153

1.はじめに

 フローサイトメトリーは,臨床的には細胞表面抗原の分析に使用されている.確かに,簡便に多最の細胞を分析できる利点はあるが,病理のPAP染色と比べ,細胞形態の情報が格段に落ちるのが欠点と思われる.フローサイトメトリーの最大の利点は,いくつものパラメーターを用いて,特定の細胞を分取できる点にある.本稿では,主に筆者がフローサイトメトリーを用いて赤芽球細胞を分取した実験結果につき紹介し,赤芽球細胞を含め細胞を分取する際,どの方法を使用すべきかについて筆者の考えを述べてみたい.あわせて,文献上現在までに行われている赤芽球細胞の主な分取法についても記述する.

アポトーシスの解析

原 信介 , 綾部 公懿

pp.1155-1157

1.はじめに

 アポトーシスは従来からの"病理学的細胞死"であるネクローシスと形態学的に明らかに異なる細胞死として,1972年にKerrらにより名付けられた1).この"生理学的細胞死"あるいは"プログラムされた細胞死"であるアポトーシスは個体の形態発生に重要なだけでなく,神経の変性疾患や悪性腫瘍の発生,進展にも深くかかわっている.近年,制癌剤や放射線による癌細胞のアポトーシスが制癌剤の効果の判定や薬剤耐性に広く研究されている2~7,12).本稿では,癌培養細胞を用いたフローサイトメトリーによるアポトーシスの定量的測定について述べる7,8)

 アポトーシスの判定は,もともと顕微鏡による形態観察においてなされた.すなわち,細胞の形態変化として水泡様変化や断片化(blebbing),アポトーシス小体の形成,核クロマチンの形態変化として核凝縮,偏在凝縮核であるが,これらは各種顕微鏡で観察できる9).ヌクレオソーム単位のDNAの断片化は,アガロースゲル電気泳動法を用いて特徴的なladder patternが検出される10).アポトーシスをきたした細胞,すなわちDNAの断片化をきたした細胞のフローサイトメトリー(FCM)を用いた代表的な解析法を2つ示す.ほかの方法は成書を参照されたい10,11)

網血小板の検出とその意義

川合 陽子

pp.1158-1160

1.網血小板とは

 1969年,IngramおよびCoopersmith1)は,瀉血後のビーグル犬の末梢血をニューメチレンブルーで染色後血小板を鏡検し,明瞭に濃染される網状のレチクルム(細網)の増加していることを観察し,"reticulated platelet"(RP;網血小板)と命名した.RPは赤血球の網赤血球に類似しており,網赤血球に相当して骨髄における血小板産生を反映すると考えた.わが国では,1975年山中ら2)により検討され,健常人では1%以下,特発性血小板減少性紫斑病(idiopathic thrombocyto-penic purpura;ITP)で増加すると提唱されたが,論文形式の報告はなかった.われわれも,同様の方法でヒト末梢血を染色したところ,血小板内には明瞭な斑状・網状のレチクルムが存在した3).しかし,血小板を目視で観察することは多大な労力を要し,特に,血小板減少時には大変な作業となる.

フローサイトメーターによるp53蛋白の解析―基礎的設定と固形材料への応用

市川 明 , 五十嵐 誠治

pp.1161-1165

1.はじめに

 p53遺伝子は発見された当初,癌遺伝子の可能性があるとされたが,多くの癌でp53遺伝子異常が発見され,野生型は癌抑制遺伝子とされた.最近では多くの遺伝子の転写を活性化することから転写因子の範疇にも入れられている.

 野生型p53の主な働きの1つはDNAに損傷が生じた場合,その修復のためp21WAF1/CIPを転写活性させて細胞周期をG1期に停止させることにある.そして,修復不可能な場合はいわゆるp53介在性アポトーシスが誘導される.しかし,変異型では,その細胞周期停止作用は失われるだけでなく,ras遺伝子との共同作用によって細胞の形質転換を起こす.

染色体分析と分取

野口 義夫

pp.1167-1169

1.セルソータのしくみ

 市販のセルソータは,染色体や細胞からの蛍光強度に基づいて,そのタイプを判定する.蛍光を出させるために,染色体や細胞に蛍光色素を標識し,断面が染色体や細胞より大きいレーザービームを照射する.染色体や細胞からの蛍光を光電子増倍管とプリアンプで電圧信号に変換すれば,蛍光強度に比例した高さを持つ電圧パルスが計測できる.パルス波高は蛍光色素の量にほぼ比例する.

 集めたい細胞や染色体を1個含む水滴のみをプラスかマイナスに帯電させ,それを電場のかかった空間内を落下させると,帯電水滴が電場方向またはその逆方向に振れる.このしくみで,セルソータは分取したいタイプの細胞や染色体のみを大量に収集できる.

大腸菌O157の直接検出

楠 博文 , 植村 興

pp.1170-1172

1.はじめに

 大腸菌のマーカーとしては,血清型や毒素産生性が利用される.大腸菌の血清型別はスライド凝集法1)で実施される.凝集反応を行うためには大腸菌を十分に発育させる必要があり,最短でも24時間を要する.

 これに対し,フローサイトメトリーによる細胞表面の抗原性の分析は瞬時に行うことができ,90分以内に被検液中に存在する大腸菌を型別とともに直接に計測することが可能である.

今月の表紙 深在性真菌症の臨床検査シリーズ・6

接合菌症

山口 英世 , 内田 勝久

pp.1096-1097

 これまで取り上げたいかなる真菌ともまったく異なるユニークな発育形態を示す糸状菌の1群がある.菌糸は幅広く(6~15μm径),ほとんど隔壁を持たず(無隔菌糸と呼ばれる),有性胞子として"接合胞子",無性胞子として"胞子嚢胞子"と呼ばれるいずれも特徴的なタイプの胞子を形成する.このような形態学的特徴を持つ真菌を総称して接合菌と言う.

 接合菌は,自然界に広く生息し,臨床検査室においてもしばしば汚染菌として目につく.一方,接合菌の中のムーコル目の一部の菌種は,糖尿病,白血球感染症などの基礎疾患を持つ易感染患者を中心に,重篤な感染症を引き起こす.これが接合菌症(ムーコル症とも呼ばれる)であり,主として副鼻腔,肺,腸管,皮膚などに病変をつくる.接合菌は血管侵襲性が強いため血栓形成や大出血を起こしやすく,重要な臓器が侵された場合には急速に病態が悪化して通常10日以内に致死的転帰をたどる.したがって,早期に迅速な診断を必要とするが,現在のところ有用な血清診断や遺伝子診断は開発されておらず,依然として病理組織学的検出および(または)培養検査に頼るほかない.

コーヒーブレイク

華も実もある

屋形 稔

pp.1169

 会津若松から北の方裏磐梯附近は湖沼の多い景勝の地であるが,そのさらに北は峨々たる山中を羊腸とした道が続いており,白布温泉から船坂峠を下ると山形県米沢に達する.若松から南の方に同じぐらいの道程を猪苗代湖畔を経て茨城街道を辿ると,わが故郷である福島県白河に行き当たる.

 戦国時代に最強とうたわれた越後の上杉は,徳川に敵対し会津120万石に移封され,さらに米沢に移されたときはわずか15万石の貧乏藩となった.しかし,以前の武士数を抱え,民を食さしめんための苦難の道が続くことになった.白河は徳川の親族の松平の所領であったが,やはり11万石の小藩であった.この両藩に徳川中期,天明の前後に時を同じくして,後世まで語り継がれる明君上杉治憲(鷹山)と松平定信(楽翁)が出現して善政を施した.

先生だけずるいや!

寺田 秀夫

pp.1194

 私の20年来診てきた患者さん.現在,父親が創立した会社の社長で,64歳の男性である.この方が外来通院の際,たびたび「先生だけずるいや!」とおっしゃる.それは,主治医の私がまだ元気で働いていることに対する羨ましい気持と,自分も少しでも肝機能が改善して健康を取り戻したいと願う気持の表れであろうと思われ,その気持を察するとちょっとすまないような思いになる.

 この患者さんは,学生時代から酒・煙草・マージャン・ゴルフなど,遊びのほうではかなりの腕前であったらしい.37歳のとき虫垂炎の手術を他院で受けた際,初めて肝機能障害を指摘され,その後,私の外来で生検を受け慢性活動性肝炎と診断された.しかし,B型・C型肝炎は否定された.以後,肝庇護剤と強力ミノファーゲンCの注射を続けてきたが,GOT 150~300 KU, GPT200~700KU,γ-GTP 270~450IU/l, ALP839(JSCC単位)と高値を続け,上腹部エコーでは肝硬変の所見であった.しかし,本人はゴルフが大好きで,私の再三の注意にもかかわらず,年に数回はハワイやオーストラリアまで出かけてプレイしたり,また,時々の会合では酒量の度を過ごすこともしばしばであった.しかし,食道静脈瘤や腹水もなく,また自覚症状はまったくないため,会社の仕事もこなしてきた.しかし,昨年4月からALP 1539,γ-GTP 328IU/l, AFP 820ng/ml,コリンエステラーゼ136 U,血小板32,000/μl,上腹部エコーで肝右条内側上下区(S4)に直径4.2cm大の腫瘤を発見,肝細胞癌と診断され,5月下旬入院精査のうえ,TAE (trans-catheter arterial embolization)を受け,順調に経過,退院した.現在は,自宅で静養しながら仕事を続けている.

シリーズ最新医学講座―遺伝子診断 Technology編

染色体構造蛋白の免疫染色法

金田 眞理 , 金田 安史

pp.1173-1178

はじめに

 染色体の研究は顕微鏡や標本作製法,染色法などの改良とともに進展してきた.特に,1956年TjioとLevanらが培養細胞を用いてヒト染色体が2n=46であることを報告して以来,ほ乳類の染色体研究が著しく進んだ.さらに,1970年以降gene mappingの技術が開発され,最近では精度の高い遺伝子地図も作られている.しかしながら,染色体そのものの構造などに関してはいまだに不明の点が多々残されている.本来,染色体とは,細胞分裂の一時期にみられる塩基性色素に強く染まる特殊な構造物に対して与えられた名称であり,顕微鏡下では単純な染色物体として観察されるが,その内容はDNAと多数の蛋白質からなる高次構造をした複合体である.これらの染色体は細胞分裂における核膜の消失に伴って染色糸から形成され,同時に特徴的な構造やバンドも形成される.これら染色体バンドの分染法を用いて,染色体の同定や染色体の一部の識別がなされてきた.また,最近はこれら種々の分染バンドの構造や機能もかなりわかってきている.しかしながら,染色体の生成機構などに関してはまだまだ不明の点が多い.したがって,さらに詳細な染色体の構造蛋白などの解析のためには,本章で述べる免疫染色法が有力な方法となる.

 ここでは,リンパ球および培養細胞からの染色体標本の作製とそれを用いた免疫組織化学的染色法について述べる.

シリーズ最新医学講座―遺伝子診断 Application編

異常血色素の遺伝子診断

服部 幸夫 , 大庭 雄三

pp.1179-1183

はじめに

 血色素(Hb)は赤血球中の主要な蛋白で,組織への酸素運搬機能を担っている.Hbはα鎖,非α鎖各2分子ずつからなる四量体であり,成人血球のHb組成は平均してHbA(α2β2)96%,HbA2(α2δ2)2.5~3.5%,HbF(α2γ2)1%以下である.異常血色素症はこの両鎖のどちらかのアミノ酸配列に異常がみられるものである.変異は1996年までで,α,β,γ鎖異常がそれぞれ199,335,68種類に達しているが,このうち頻度が高いのはHbS, HbC, HbEなど数種類に限られる1).日本人には比較的少なく,HbA異常が3,000人に1人,HbF異常が1,000人に1人の割合で見いだされる.最近では高速液体クロマトグラフィー(HPLC)によるHbA 1 cの分析中に発見されることが多い.このうちの大部分は安定型異常Hb症で,機能的には正常で臨床的意味は少ない.

トピックス

多包性エキノコックス症―本州への流行域拡大の懸念

金澤 保 , 二瓶 直子 , 藤田 修

pp.1184-1185

 多包性エキノコックス症(以下,単にエキノコックス症と略す)の流行域は世界的に急速に拡大しつつある.そのために,WHOでは本症を新興・再興感染症(emerging/re-emerging infec-tious diseases)の1つとして,今後の動向に注意を払っている.このことは,国内においても例外ではない.歴史的にみると,昭和12年に礼文島出身者の女性が本症に罹患していたことが報告された.その後の調査で,礼文島が本症流行域と認められ,徹底した感染源対策がとられた.その結果,昭和40年代になってようやく患者の発生はみられなくなった.しかし,昭和40年に礼文島とは遠く離れた根室で,突如として患者が見いだされた.その後,またたく間に北海道のほぼ全域が流行域となり,現在に至っている1).道内に流行域が急速に拡大した主な理由として,本寄生虫の終宿主であるキタキツネの移動が挙げられる.キツネが移動した要因としては森林伐採,牧草地の拡大などの自然環境の改変,移動を促進させた条件としては道路,鉄道などの交通施設の拡充などが考えられる2)

 本題に入る前にエキノコックスについて簡単に説明を加えると,キツネやイヌなどの小腸に成虫が寄生し,その虫卵は糞便とともに外界に散布され,中間宿主への感染源となる(図1).野ネズミが中間宿主の役割を担っているが,ヒトも虫卵を経口摂取すれば感染し,主に肝臓に多包虫と呼ばれる幼虫が寄生することになる.本来は,人間生活とは無縁の自然界においてキツネと野ネズミの間で維持されてきた寄生虫であるが,たまたま人間がその生活環に巻き込まれて感染,発症する病気と考えてよい.ちなみに,平成6年度の調査によれば,キタキツネの感染率は約25%であり,それ以前と比較し急増していることが報告されている.土井(1995)は,礼文島での患者発生の推移を基にして試算したところ,北海道全域で今後15~20年のうちに約1,000人のエキノコックス症患者が発生すると警告している3)

ヒト血清マンノース結合蛋白

寺井 格 , 小林 邦彦

pp.1185-1188

 ヒト血清マンノース結合蛋白(mannose-bind-ing protein;MBP)は,レクチンの1つで,ヒトをはじめ多くの動物に存在する.ヒトのMBP遺伝子は第10染色体長腕上にあり,4つのエクソンからなる.構造的には,(1) N末端にシステイン残基を3個含む領域,(2)中間部にコラーゲン様構造(Gly-Xaa-Yaaの繰り返し配列),(3)C末端に糖鎖認識部位(carbohydrate recogni-tion domain;CRD)の3つの領域を持つ分子量3万2千のサブユニットが,3本,コラーゲン様構造部分で絡まって,三重らせんをなし,分子量9万6千の構造単位を形成する.この構造単位が2~6個,N末端でジスルフィド結合してMBP全分子(ホモポリマー)をなす(図1).三次構造はC1qと似て,花束状と称される.コラーゲン様構造,糖鎖認識部位を有するレクチンはコレクチン(collectin)と総称され, MBPの他に,肺サーファクタント・アポ蛋白A,D (SP-A, SP-D),コングルチニン,CL43などがある.Clqは糖鎖認識部位を欠くが,コレクチンファミリーに分類されている.いずれも,オプソニン活性を持つ生体防御因子と考えられる.

 MBPはCa2+依存性にN-アセチルグルコサミン,マンノースなどの糖鎖と結合し,オプソニン作用を発揮するが,池田らはこれに補体活性化作用もあることを見いだし,さらに松下らは,補体活性化にはMBPと複合体を形成するセリンプロテアーゼ(MBP associated serinepro tease;MASP)が関与することを見いだした.MASPは分子量8万3千で,構造的,機能的にClsに類似した蛋白である.川上らも,古くからサルモネラに結合し,補体依存的に殺菌作用を示す脊椎動物の血清成分をRaRF (Ra reactive factor)と名付けて研究してきたが,これはMBPとMASPとの結合体であることが判明した.MBPMASP複合体では,異物上の糖鎖と結合したMBPがMASPを活性化する.活性化されたMASPは,そのセリンプロテアーゼ作用によりC4, C2を切断し,C3転換酵素(C4b2a)を形成するとともに,弱いながらも直接C3を分解する活性をも有し,以後の補体活性化反応を導く(図2)2,4.その,抗体を介さない新しい第3の補体活性化経路はレクチン経路と名付けられた.われわれは,MASPにはプロテアーゼ阻害作用を持つα2マクログロブリン(α2M)が結合してその活性化を阻害することを見いだし,MBP-MASP複合体の補体活性化はα2Mを介して制御される可能性を示した.活性化はC1インヒビターでも阻害されることから,生理的条件下ではどちらが主役か興味がもたれる.ごく最近,デンマークの一派が,新しいMASP (MASP 2)の存在を報じ,従来の松下らのMASPをMASP 1と命名した.

エーリキア感染症

海老沢 功

pp.1188-1189

はじめに

 エーリキア(Ehrlichia)は性状と伝播形式がツツガムシ病のリケッチアに類似し,これと同属の細胞寄生性の細菌である.イヌの出血性熱性疾患の病原体として,1935年にE.canisが同定され,次いでウマからE.equiが分離された.ベトナム戦争中は米国軍用犬に被害がでた.獣医学では注目されている細菌である.

質疑応答 臨床生理

超音波診断装置の画像調整

鶴岡 尚志 , Q生

pp.1190-1191

 Q 超音波診断装置にはゲインとダイナッミクレンジの調整があり,またモニタにはこれによく似た機能のブライトネスとコントラストがありますが,これらはどのように調整すればよいのでしょうか.

海外レポート

田舎にどっぷりとつかってのびのび活動―青年海外協力隊員レポート

三室 直樹

pp.1192-1194

赴任地ボリビア

 私がボリビアの首都ラ・パスについたのは朝5時半ごろ.まだ薄暗く,容赦のない寒さ,そして息切れと頭痛に1日中悩まされた.それもそのはず,ここは標高4,000mのボリビア高原だ.

 人口の80%が集中する大都会のラ・パスに数日間滞在した後,私の任地であるリベラルタに赴いた.ここは湿地帯の熱帯気候.リベラルタの空港では,先輩隊員の方々と湿気たっぷりの蒸し暑い空気と豊かな酸素が出迎えてくれた.

研究

側頭葉てんかんの棘波検出における前側頭電極(T1,T2)の有効性

増村 年章 , 四宮 滋子 , 桑村 智 , 鈴木 聡彦 , 大堀 俊子 , 星野 逸子 , 井上 令一

pp.1195-1200

 脳波検査で側頭葉に棘波を認めた患者31例を対象に,棘波検出に対するSilvermanの前側頭電極(T1,2)と国際10-20法の有用性について比較検討した.T1,2導出の棘波の振幅が,F7,8,T3,4,T5,6導出の棘波の振幅より高振幅であったものは21.3%にすぎず,約半数は等振幅であった.しかし,蝶形骨電極(SP)同時施行例も含め,脳波記録中にT1,2のみに棘波が限局して認められた場合もあり(21.3%),側頭葉てんかんが疑われる場合,T1,2電極を配置することは,局在性焦点の同定ならびに鏡像焦点(mirror focus)の早期発見に有効であると考えた.

資料

電気化学発光免疫測定法を原理とするHTLV-I抗体検出試薬(ED-039)の検討

山口 一成 , 吉木 景子 , 沢田 高志 , 山根 純卓

pp.1201-1205

 電気化学発光免疫測定法(ECLIA法)によるHTLV-I抗体検出試薬の臨床的有用性を検討した.ECLIA法によるスクリーニング成績は,従来のELISA法による成績とよく一致した.また,反応時間は約20分間と迅速であり,測定レンジはELISA法より約25倍広かった.本法を用いることによりHTLV-I抗体検査の効率化が期待される.

睡眠時無呼吸症候群に関するスクリーニング検査用超小型無呼吸モニタ(レスピモニタTN 1110)の評価

望月 久美子 , 加藤 光恵 , 遠藤 和彦 , 石山 陽事

pp.1207-1212

 睡眠時無呼吸症候群(SAS)のスクリーニング検査を目的として開発されたレスピモニタTN 1110の使用法と精度について検討した.その結果,季肋部に装着するセンサの押しつけ荷重は150 g以下が適当であり,また本体センサは胸部,腹部の両呼吸運動を検出していることがわかった.本センサを用い,男女各10名に無呼吸を再現した結果,ほぼ84%の検出率を得たことから,スクリーニング検査としての有用性が示唆された.

メラトニン定量法

内田 和秀 , 青木 正 , 石塚 文平

pp.1213-1216

 松果体ホルモンであるメラトニンは生体時計の良い指標とされるとともに,その多様な作用が多方面で注目されている.基礎および臨床研究においてメラトニンの定量は必要不可欠であり,現在用いられているいくつかのメラトニン定量法を簡単に紹介する.

基本情報

臨床検査

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1367

印刷版ISSN 0485-1420

雑誌購入ページに移動

バックナンバー

64巻12号(2020年12月発行)

今月の特集1 血栓止血学のトピックス—求められる検査の原点と進化
今月の特集2 臨床検査とIoT

64巻11号(2020年11月発行)

今月の特集1 基準範囲と臨床判断値を考える
今月の特集2 パニック値報告 私はこう考える

64巻10号(2020年10月発行)

増刊号 がんゲノム医療用語事典

64巻9号(2020年9月発行)

今月の特集1 やっぱり大事なCRP
今月の特集2 どうする?精度管理

64巻8号(2020年8月発行)

今月の特集1 AI医療の現状と課題
今月の特集2 IgG4関連疾患の理解と検査からのアプローチ

64巻7号(2020年7月発行)

今月の特集1 骨髄不全症の病態と検査
今月の特集2 薬剤耐性カンジダを考える

64巻6号(2020年6月発行)

今月の特集 超音波検査報告書の書き方—良い例,悪い例

64巻5号(2020年5月発行)

今月の特集1 中性脂肪の何が問題なのか
今月の特集2 EBLM(evidence based laboratory medicine)の新展開

64巻4号(2020年4月発行)

増刊号 これで万全!緊急を要するエコー所見

64巻3号(2020年3月発行)

今月の特集1 Clostridioides difficile感染症—近年の話題
今月の特集2 質量分析を利用した臨床検査

64巻2号(2020年2月発行)

今月の特集1 検査でわかる二次性高血圧
今月の特集2 標準採血法アップデート

64巻1号(2020年1月発行)

今月の特集1 免疫チェックポイント阻害薬—押さえるべき特徴と注意点
今月の特集2 生理検査—この所見を見逃すな!

63巻12号(2019年12月発行)

今月の特集1 糖尿病関連検査の動向
今月の特集2 高血圧の臨床—生理検査を中心に

63巻11号(2019年11月発行)

今月の特集1 腎臓を測る
今月の特集2 大規模自然災害後の感染症対策

63巻10号(2019年10月発行)

増刊号 維持・継続まで見据えた—ISO15189取得サポートブック

63巻9号(2019年9月発行)

今月の特集1 健診・人間ドックで指摘される悩ましい検査異常
今月の特集2 現代の非結核性抗酸菌症

63巻8号(2019年8月発行)

今月の特集 知っておきたい がんゲノム医療用語集

63巻7号(2019年7月発行)

今月の特集1 造血器腫瘍の遺伝子異常
今月の特集2 COPDを知る

63巻6号(2019年6月発行)

今月の特集1 生理検査における医療安全
今月の特集2 薬剤耐性菌のアウトブレイク対応—アナタが変える危機管理

63巻5号(2019年5月発行)

今月の特集1 現在のHIV感染症と臨床検査
今月の特集2 症例から学ぶフローサイトメトリー検査の読み方

63巻4号(2019年4月発行)

増刊号 検査項目と異常値からみた—緊急・重要疾患レッドページ

63巻3号(2019年3月発行)

今月の特集 血管エコー検査 まれな症例は一度みると忘れない

63巻2号(2019年2月発行)

今月の特集1 てんかんup to date
今月の特集2 災害現場で活かす臨床検査—大規模災害時の経験から

63巻1号(2019年1月発行)

今月の特集1 発症を予測する臨床検査—先制医療で5疾病に立ち向かう!
今月の特集2 薬の効果・副作用と検査値

62巻12号(2018年12月発行)

今月の特集1 海外帰りでも慌てない旅行者感染症
今月の特集2 最近の輸血・細胞移植をめぐって

62巻11号(2018年11月発行)

今月の特集1 循環癌細胞(CTC)とリキッドバイオプシー
今月の特集2 ACSを見逃さない!

62巻10号(2018年10月発行)

増刊号 感染症関連国際ガイドライン—近年のまとめ

62巻9号(2018年9月発行)

今月の特集1 DIC診断基準
今月の特集2 知っておきたい遺伝性不整脈

62巻8号(2018年8月発行)

今月の特集 女性のライフステージと臨床検査

62巻7号(2018年7月発行)

今月の特集1 尿検査の新たな潮流
今月の特集2 現場を変える!効果的な感染症検査報告

62巻6号(2018年6月発行)

今月の特集1 The Bone—骨疾患の病態と臨床検査
今月の特集2 筋疾患に迫る

62巻5号(2018年5月発行)

今月の特集1 肝線維化をcatch
今月の特集2 不妊・不育症医療の最前線

62巻4号(2018年4月発行)

増刊号 疾患・病態を理解する—尿沈渣レファレンスブック

62巻3号(2018年3月発行)

今月の特集1 症例から学ぶ血友病とvon Willebrand病
今月の特集2 成人先天性心疾患

62巻2号(2018年2月発行)

今月の特集1 Stroke—脳卒中を診る
今月の特集2 実は増えている“梅毒”

62巻1号(2018年1月発行)

今月の特集1 知っておきたい感染症関連診療ガイドラインのエッセンス
今月の特集2 心腎連関を理解する

60巻13号(2016年12月発行)

今月の特集1 認知症待ったなし!
今月の特集2 がん分子標的治療にかかわる臨床検査・遺伝子検査

60巻12号(2016年11月発行)

今月の特集1 血液学検査を支える標準化
今月の特集2 脂質検査の盲点

60巻11号(2016年10月発行)

増刊号 心電図が臨床につながる本。

60巻10号(2016年10月発行)

今月の特集1 血球貪食症候群を知る
今月の特集2 感染症の迅速診断—POCTの可能性を探る

60巻9号(2016年9月発行)

今月の特集1 睡眠障害と臨床検査
今月の特集2 臨床検査領域における次世代データ解析—ビッグデータ解析を視野に入れて

60巻8号(2016年8月発行)

今月の特集1 好塩基球の謎に迫る
今月の特集2 キャリアデザイン

60巻7号(2016年7月発行)

今月の特集1 The SLE
今月の特集2 百日咳,いま知っておきたいこと

60巻6号(2016年6月発行)

今月の特集1 もっと知りたい! 川崎病
今月の特集2 CKDの臨床検査と腎病理診断

60巻5号(2016年5月発行)

今月の特集1 体腔液の臨床検査
今月の特集2 感度を磨く—検査性能の追求

60巻4号(2016年4月発行)

今月の特集1 血漿蛋白—その病態と検査
今月の特集2 感染症診断に使われるバイオマーカー—その臨床的意義とは?

60巻3号(2016年3月発行)

今月の特集1 日常検査からみえる病態—心電図検査編
今月の特集2 smartに実践する検体採取

60巻2号(2016年2月発行)

今月の特集1 深く知ろう! 血栓止血検査
今月の特集2 実践に役立つ呼吸機能検査の測定手技

60巻1号(2016年1月発行)

今月の特集1 社会に貢献する臨床検査
今月の特集2 グローバル化時代の耐性菌感染症

59巻13号(2015年12月発行)

今月の特集1 移植医療を支える臨床検査
今月の特集2 検査室が育てる研修医

59巻12号(2015年11月発行)

今月の特集1 ウイルス性肝炎をまとめて学ぶ
今月の特集2 腹部超音波を極める

59巻11号(2015年10月発行)

増刊号 ひとりでも困らない! 検査当直イエローページ

59巻10号(2015年10月発行)

今月の特集1 見逃してはならない寄生虫疾患
今月の特集2 MDS/MPNを知ろう

59巻9号(2015年9月発行)

今月の特集1 乳腺の臨床を支える超音波検査
今月の特集2 臨地実習で学生に何を与えることができるか

59巻8号(2015年8月発行)

今月の特集1 臨床検査の視点から科学する老化
今月の特集2 感染症サーベイランスの実際

59巻7号(2015年7月発行)

今月の特集1 検査と臨床のコラボで理解する腫瘍マーカー
今月の特集2 血液細胞形態判読の極意

59巻6号(2015年6月発行)

今月の特集1 日常検査としての心エコー
今月の特集2 健診・人間ドックと臨床検査

59巻5号(2015年5月発行)

今月の特集1 1滴で捉える病態
今月の特集2 乳癌病理診断の進歩

59巻4号(2015年4月発行)

今月の特集1 奥の深い高尿酸血症
今月の特集2 感染制御と連携—検査部門はどのようにかかわっていくべきか

59巻3号(2015年3月発行)

今月の特集1 検査システムの更新に備える
今月の特集2 夜勤で必要な輸血の知識

59巻2号(2015年2月発行)

今月の特集1 動脈硬化症の最先端
今月の特集2 血算値判読の極意

59巻1号(2015年1月発行)

今月の特集1 採血から分析前までのエッセンス
今月の特集2 新型インフルエンザへの対応—医療機関の新たな備え

58巻13号(2014年12月発行)

今月の特集1 検査でわかる!M蛋白血症と多発性骨髄腫
今月の特集2 とても怖い心臓病ACSの診断と治療

58巻12号(2014年11月発行)

今月の特集1 甲状腺疾患診断NOW
今月の特集2 ブラックボックス化からの脱却—臨床検査の可視化

58巻11号(2014年10月発行)

増刊号 微生物検査 イエローページ

58巻10号(2014年10月発行)

今月の特集1 血液培養検査を感染症診療に役立てる
今月の特集2 尿沈渣検査の新たな付加価値

58巻9号(2014年9月発行)

今月の特集1 関節リウマチ診療の変化に対応する
今月の特集2 てんかんと臨床検査のかかわり

58巻8号(2014年8月発行)

今月の特集1 個別化医療を担う―コンパニオン診断
今月の特集2 血栓症時代の検査

58巻7号(2014年7月発行)

今月の特集1 電解質,酸塩基平衡検査を苦手にしない
今月の特集2 夏に知っておきたい細菌性胃腸炎

58巻6号(2014年6月発行)

今月の特集1 液状化検体細胞診(LBC)にはどんなメリットがあるか
今月の特集2 生理機能検査からみえる糖尿病合併症

58巻5号(2014年5月発行)

今月の特集1 最新の輸血検査
今月の特集2 改めて,精度管理を考える

58巻4号(2014年4月発行)

今月の特集1 検査室間連携が高める臨床検査の付加価値
今月の特集2 話題の感染症2014

58巻3号(2014年3月発行)

今月の特集1 検査で切り込む溶血性貧血
今月の特集2 知っておくべき睡眠呼吸障害のあれこれ

58巻2号(2014年2月発行)

今月の特集1 JSCC勧告法は磐石か?―課題と展望
今月の特集2 Ⅰ型アレルギーを究める

58巻1号(2014年1月発行)

今月の特集1 診療ガイドラインに活用される臨床検査
今月の特集2 深在性真菌症を学ぶ

57巻13号(2013年12月発行)

今月の特集1 病理組織・細胞診検査の精度管理
今月の特集2 目でみる悪性リンパ腫の骨髄病変

57巻12号(2013年11月発行)

今月の特集1 前立腺癌マーカー
今月の特集2 日常検査から見える病態―生化学検査②

57巻11号(2013年10月発行)

特集 はじめよう,検査説明

57巻10号(2013年10月発行)

今月の特集1 神経領域の生理機能検査の現状と新たな展開
今月の特集2 Clostridium difficile感染症

57巻9号(2013年9月発行)

今月の特集1 肺癌診断update
今月の特集2 日常検査から見える病態―生化学検査①

57巻8号(2013年8月発行)

今月の特集1 特定健診項目の標準化と今後の展開
今月の特集2 輸血関連副作用

57巻7号(2013年7月発行)

今月の特集1 遺伝子関連検査の標準化に向けて
今月の特集2 感染症と発癌

57巻6号(2013年6月発行)

今月の特集1 尿バイオマーカー
今月の特集2 連続モニタリング検査

57巻5号(2013年5月発行)

今月の特集1 実践EBLM―検査値を活かす
今月の特集2 ADAMTS13と臨床検査

57巻4号(2013年4月発行)

今月の特集1 次世代の微生物検査
今月の特集2 非アルコール性脂肪性肝疾患

57巻3号(2013年3月発行)

今月の特集1 分子病理診断の進歩
今月の特集2 血管炎症候群

57巻2号(2013年2月発行)

今月の主題1 血管超音波検査
今月の主題2 血液形態検査の標準化

57巻1号(2013年1月発行)

今月の主題1 臨床検査の展望
今月の主題2 ウイルス性胃腸炎

icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら