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文献詳細

雑誌文献

臨床検査41巻11号

1997年10月発行

文献概要

特集 神経系疾患と臨床検査 Ⅰ.生化学・遺伝子

1.アルツハイマー病

著者: 奥泉薫1 辻省次1

所属機関: 1新潟大学脳研究所神経内科

ページ範囲:P.1230 - P.1234

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はじめに
 近年の分子遺伝学の進歩により,これまで明らかでなかったアルツハイマー病(Alzheimer disease;AD)の病因に関連した遺伝子が次々と明らかとなった.アルツハイマー病の大多数は明らかな家族歴のない孤発性アルツハイマー病であるが,少数例ではあるが常染色体優性遺伝を示す家族性アルツハイマー病(fa-milial AD;FAD)が存在する.また,これらはそれぞれ発症年齢で65歳を境に(欧米では60歳を境とすることも多い)早発型と晩発型とに分類されている.アルツハイマー病の病因解明という観点から,分子遺伝学的には現在大きく分けて2面からのアプローチが行われている.すなわち早発型FADでは主として単一遺伝子病としての見地からのアプローチが,孤発性アルツハイマー病,晩発型FADでは主として多因子遺伝学的なアプローチが行われている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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