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文献概要
特集 神経系疾患と臨床検査 Ⅲ.神経生理 2.脳波・誘発電位
3)聴性脳幹反応
著者: 関要次郎1
所属機関: 1虎の門病院脳外科
ページ範囲:P.1392 - P.1398
文献購入ページに移動はじめに
聴性脳幹反応(auditory brainstem responses;以下ABR)は今から約20年前に臨床応用1)されて以来,誘発電位の中では最も評価の定まった検査法の1つとして,広くルーチンに実施されているものである.脳幹障害に対する再現性良好な,かつ鋭敏な指標となっているほか,乳幼児の聴覚障害のスクリーニングにも使われている.
検査される神経路は,蝸牛・第8神経で始まり下部脳橋から両側の外側毛帯を上行し中脳に至る経路である.定型的なピークは,耳朶と前頭頭頂正中部(Cz)に置いた電極から記録される.各ピークは,これらの解剖学的神経路に対応すると考えられている.
聴性脳幹反応(auditory brainstem responses;以下ABR)は今から約20年前に臨床応用1)されて以来,誘発電位の中では最も評価の定まった検査法の1つとして,広くルーチンに実施されているものである.脳幹障害に対する再現性良好な,かつ鋭敏な指標となっているほか,乳幼児の聴覚障害のスクリーニングにも使われている.
検査される神経路は,蝸牛・第8神経で始まり下部脳橋から両側の外側毛帯を上行し中脳に至る経路である.定型的なピークは,耳朶と前頭頭頂正中部(Cz)に置いた電極から記録される.各ピークは,これらの解剖学的神経路に対応すると考えられている.
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