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特集 神経系疾患と臨床検査 Ⅲ.神経生理 ミニ情報
痛み関連脳電位
著者: 柿木隆介1
所属機関: 1岡崎国立共同研究機構生理学研究所統合生理研究施設
ページ範囲:P.1432 - P.1432
文献購入ページに移動 温痛覚障害を主症状とする患者を診断,治療する場合,その障害の程度を客観的,定量的に評価する必要がある.大脳誘発電位(痛み関連脳電位)記録はその有力な方法の1つである1,2).現在行われている方法としては,①痛みを感じるほどの強い電気刺激を与える,②CO2レーザー刺激を与える,の2つが挙げられる.これらは刺激の強度自体よりも,自覚的な柊痛程度の評価と高い相関を示すため,痛みに特異的な反応と考えられる.
前者の方法は痛覚線維が小径線維であり閾値が高いことを利用したものである.この方法は検査が簡便であり,特殊な機器を必要としないため,臨床応用には最も適した方法と考えられる.ただし,この方法の問題点は,そのような強い刺激では大径有髄線維も同時に刺激されてしまうため,純粋な痛み関連脳電位とは言い難いことである.
前者の方法は痛覚線維が小径線維であり閾値が高いことを利用したものである.この方法は検査が簡便であり,特殊な機器を必要としないため,臨床応用には最も適した方法と考えられる.ただし,この方法の問題点は,そのような強い刺激では大径有髄線維も同時に刺激されてしまうため,純粋な痛み関連脳電位とは言い難いことである.
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