文献詳細
特集 神経系疾患と臨床検査
Ⅳ.画像診断 ミニ情報
文献概要
脳血流の微小血栓などをとらえる手法として最近注目されているのは,経頭蓋的ドプラ法(transcranical Doppler method)により経時的に中大脳動脈の血流信号を記録し,内部に通常の血流信号より強い信号(high intensity transient signals;HITS)を認めたものを,血栓による信号としてその頻度を検討するものである.実際の信号としては,ドプラ信号中の強い信号が特徴とされ,経時的観察で単位時間あたり何回認められるかで判断される.
この手法は,1990年Spencerらにより報告されたもので1),頸動脈狭窄性病変では,その頻度が高いことが知られている.また心臓の人工弁(機械弁)術後の患者では,1時間に数百もの信号をとらえることがあり,脳塞栓の危険性との関連が指摘されている報告も見られる.他の疾患では,心房細動,僧帽弁疣贅,体外循環などで有用であることが報告されている2).
この手法は,1990年Spencerらにより報告されたもので1),頸動脈狭窄性病変では,その頻度が高いことが知られている.また心臓の人工弁(機械弁)術後の患者では,1時間に数百もの信号をとらえることがあり,脳塞栓の危険性との関連が指摘されている報告も見られる.他の疾患では,心房細動,僧帽弁疣贅,体外循環などで有用であることが報告されている2).
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