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特集 神経系疾患と臨床検査 Ⅴ.神経病理 3.中枢神経
3)中枢神経系の電顕
著者: 柳下三郎1
所属機関: 1神奈川県総合リハビリテーションセンター病理
ページ範囲:P.1549 - P.1553
文献購入ページに移動はじめに
神経病理学に電子顕微鏡が導入されて約30年経過している.この間に電子顕微鏡本体や周辺機器にも改良が加えられ,電顕的観察が比較的容易となり,日常の病理診断や研究に広く応用されてきている.本稿では疾患の診断の立場から電子顕微鏡所見を解説する.神経疾患は非腫瘍性と腫瘍性病変に大別できるが,非腫瘍性病変のうち変性疾患では神経細胞が単純萎縮を示しsubcellularなレベルで特徴的な所見を示さないことが多いので,病理学的診断の立場からするとさほど有用性はない.非腫瘍性神経疾患の診断で電顕が有用である場合は,ひらたく言えば細胞内に異常な物質の形成・沈着が起こる場合である.以下に症例を提示し解説を試みる.誌面の関係で腫瘍性病変の電顕所見は割愛した.
神経病理学に電子顕微鏡が導入されて約30年経過している.この間に電子顕微鏡本体や周辺機器にも改良が加えられ,電顕的観察が比較的容易となり,日常の病理診断や研究に広く応用されてきている.本稿では疾患の診断の立場から電子顕微鏡所見を解説する.神経疾患は非腫瘍性と腫瘍性病変に大別できるが,非腫瘍性病変のうち変性疾患では神経細胞が単純萎縮を示しsubcellularなレベルで特徴的な所見を示さないことが多いので,病理学的診断の立場からするとさほど有用性はない.非腫瘍性神経疾患の診断で電顕が有用である場合は,ひらたく言えば細胞内に異常な物質の形成・沈着が起こる場合である.以下に症例を提示し解説を試みる.誌面の関係で腫瘍性病変の電顕所見は割愛した.
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