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文献詳細

雑誌文献

臨床検査41巻11号

1997年10月発行

文献概要

特集 神経系疾患と臨床検査 Ⅵ.神経心理

2.失語症の検査

著者: 大槻美佳1 相馬芳明1

所属機関: 1新潟大学脳研究所神経内科

ページ範囲:P.1562 - P.1569

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はじめに
 失語症の症状を的確に評価することは,病巣の局在診断に有用であるばかりではなく,病勢の推移や再発の兆候を鋭敏にとらえるという意味でも重要である.さらに患者の言語能力のうち,何に障害があるのかを明確にすることは,患者との間にどのようなコミュニケーション手段が可能であるのかを見いだし,リハビリを進めてゆくうえでも不可欠である.さらに病型から推測される機能予後の情報は患者および家族の個人的,社会的活動にとっても重要である.
 近年の画像診断の普及とその進歩によって,失語症状とその責任病巣の対応に関する研究が進み,現在,臨床場面で役立つ情報がかなり蓄積されてきている1).このような新しい情報に基づく実践的な研究は,失語症の評価方法にも影響を与えてきた.本稿では,失語症とそれに関連した言語症状の基本的な考え方を踏まえ,臨床場面で実践的に役に立つ評価の要点を概説する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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