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特集 神経系疾患と臨床検査 Ⅵ.神経心理 ミニ情報
相貌失認の検査
著者: 御園生香1 武田克彦1
所属機関: 1東京都神経科学総合研究所リハビリテーション研究部門
ページ範囲:P.1591 - P.1591
文献購入ページに移動 視力などには問題がないのに,また意識や知能に問題がないにもかかわらず,見た対象を同定,認識できない障害を視覚失認と言う.視覚失認は認識できない対象によっていくつかに分類されている.認識できない対象が顔の場合を相貌失認と言う.すなわち,相貌失認とはよく知った家族や友人の顔を見ても誰だかわからなくなってしまう症状である.患者は家族の顔のみならず,何度も見ているはずの医師や看護婦の顔も区別できない.鏡に映った自分の顔すらわからないこともある.しかし,声を聞くとすぐに誰だかわかる.この症状は両側の側頭―後頭葉病変によって出現することが多いが,右半球後半部の病巣だけでも生じると言われている.
相貌失認の検査法には相貌失認と診断するための検査と相貌失認のタイプを分けるための検査とがある.まず相貌失認と診断するための検査法であるが,家族や友人,医師,看護婦らの写真を見せてそれが誰だか言わせる.そのためには家族などの協力が必要となる.ここで大切なことは,服装や髪型など,顔以外の手がかりで誰であるか推定できてしまうことがあるので,そういった要素は除いて顔だけの写真で調べることである.この写真での同定ができず,声を聞いたりすればたちどころに誰だかわかれば相貌失認と診断できる.
相貌失認の検査法には相貌失認と診断するための検査と相貌失認のタイプを分けるための検査とがある.まず相貌失認と診断するための検査法であるが,家族や友人,医師,看護婦らの写真を見せてそれが誰だか言わせる.そのためには家族などの協力が必要となる.ここで大切なことは,服装や髪型など,顔以外の手がかりで誰であるか推定できてしまうことがあるので,そういった要素は除いて顔だけの写真で調べることである.この写真での同定ができず,声を聞いたりすればたちどころに誰だかわかれば相貌失認と診断できる.
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