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今月の表紙 深部皮膚真菌症の臨床検査シリーズ・3
フェオヒフォミコーシス
著者: 山口英世1 内田勝久1
所属機関: 1帝京大学医真菌研究センター
ページ範囲:P.238 - P.239
文献購入ページに移動 フェオヒフォミコーシスは,同じ黒色真菌感染症とはいえ,前号で述べたクロモミコーシスとは明らかに異なる病態および病理組織像を示す.本症においては,組織内に硬壁細胞が認められず,さまざまなかたちの褐色菌糸,仮性菌糸様菌要素,暗色円形細胞(酵母様細胞)などがみられるだけである.発症すると,通常,皮下組織に膿瘍性または疣状の病巣をつくり,特に免疫不全患者においては全身性ないし播種性に拡大する.
国内でみられるフェオヒフォミコーシスの主要な原因菌は,Exophiala (Wangiella) dermatitidisおよびE.jeanselmeiであり,そのほかにAlter-naria sp.(特にA.alternata)が知られている.さらに諸外国ではXylohypha bantiana (旧名Cladosporium bantianum, C.trichoides),Phialophora richardsiae, Pseudallescheria boydiiなどが原因菌として分離される.
国内でみられるフェオヒフォミコーシスの主要な原因菌は,Exophiala (Wangiella) dermatitidisおよびE.jeanselmeiであり,そのほかにAlter-naria sp.(特にA.alternata)が知られている.さらに諸外国ではXylohypha bantiana (旧名Cladosporium bantianum, C.trichoides),Phialophora richardsiae, Pseudallescheria boydiiなどが原因菌として分離される.
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