臨床検査41巻3号

1997年03月発行

今月の主題 白血病・最近の進歩 技術解説

白血病細胞のサイトカイン受容体検査

著者： 松村到¹ 金倉譲²

所属機関： ¹大阪大学医学部第2内科 ²大阪大学医学部血液・腫瘍内科

ページ範囲：P.291 - P.295

　サイトカインは正常の造血制御のみでなく，白血病細胞上に発現されているサイトカイン受容体を介して，in vitroで白血病細胞の増殖を促進することが報告されている．またサイトカイン／受容体系の異常発現や恒常的活性化が，造血細胞の腫瘍化や過剰増殖をもたらすことも明らかにされてきた．白血病の病態解明には白血病細胞のサイトカイン受容体の解析が重要であると考えられ，本稿では，その検査法について簡単にまとめてみた．