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文献詳細

雑誌文献

臨床検査41巻6号

1997年06月発行

文献概要

今月の主題 感染症における病原因子 技術解説 産生毒素とその検出法

ボツリヌス菌

著者: 小熊惠二1 井上薫1 藤永由佳子1 武士甲一2

所属機関: 1岡山大学医学部細菌学 2北海道立衛生研究所食品科学部食品微生物科

ページ範囲:P.646 - P.654

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 ボツリヌス菌の産生する神経毒素の分子量は約15万であるが,その抗原性の異なりからA-G型に分類される.神経毒素は亜鉛を結合したメタルプロテアーゼであり,アセチルコリンが放出される際に必要な蛋白質を切断することによりその毒素作用を示す.食品中では神経毒素を胃液から保護し,小腸からの吸収の際に重要な役割を果たす無毒成分と結合し,巨大分子(progenitor toxin)を形成する.毒素の検出には,通常マウスを用いた中和試験を行うが,近年,PCR法による毒素遺伝子の同定法も利用される.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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