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肝細胞増殖因子とc-met癌原遺伝子産物
著者: 元井紀子1
所属機関: 1東京大学医学部附属病院分院病理部
ページ範囲:P.698 - P.699
文献購入ページに移動1.はじめに
肝細胞増殖因子(hepatocyte growth factor/scatter factor;HGF)は,1984年に肝細胞の増殖促進因子として精製され,1989年にクローニングされた比較的新しい増殖因子である.HGFの受容体は,c-met癌原遺伝子産物(c-met proto-oncogene product;c-Met)であることが,1991年に明らかとなった.HGFは,以下に述べるように非常に多様な生物活性を有するユニークな因子であることが解明され,発生生物学から臨床医学まで多方面からの研究が展開されている1).本稿では,HGF/c-Metの基礎的事項に加え,主にヒト疾患とのかかわりについて述べる.
肝細胞増殖因子(hepatocyte growth factor/scatter factor;HGF)は,1984年に肝細胞の増殖促進因子として精製され,1989年にクローニングされた比較的新しい増殖因子である.HGFの受容体は,c-met癌原遺伝子産物(c-met proto-oncogene product;c-Met)であることが,1991年に明らかとなった.HGFは,以下に述べるように非常に多様な生物活性を有するユニークな因子であることが解明され,発生生物学から臨床医学まで多方面からの研究が展開されている1).本稿では,HGF/c-Metの基礎的事項に加え,主にヒト疾患とのかかわりについて述べる.
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