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今月の表紙 深在性真菌症の臨床検査シリーズ・5
酵母様真菌による感染症(3)―酵母の形態学的,血清学的および分子生物学的性状検査
著者: 山口英世1 内田勝久1 槇村浩一1
所属機関: 1帝京大学医真菌研究センター
ページ範囲:P.974 - P.975
文献購入ページに移動特徴的な形態学的性状としては,①仮性菌糸形能,②厚膜分生子(厚膜胞子)形成能,③発芽管形成能,④分節型分生子(分節胞子)形成能,⑤莢膜保有能などが挙げられる.なかでも②,③はCan-dida albicansに,④はTrichosporon beigeliiそのほかのTrichosporon spp.に,⑤はCryptoco-ccus neoformansに各々特異的であり,各菌種の同定の有力な指標となる.ただし,②については,この能力を欠くC.albicans臨床臨床分離株が少なくない点は,留意しなければならない.またそうした分生子の形成を十分支持する培養条件(例えば,コーンミール寒天)を用いて試験する必要があることは言うまでもない.図1にC.al-bicansの厚膜型分生子形成像を,図2にT.beigeliiの分節型分生子形成像を,図3にCr.neoformansの莢膜像を示す.
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