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文献詳細

雑誌文献

臨床検査41巻9号

1997年09月発行

文献概要

今月の主題 臨床化学分析の指示反応系 話題

高感度測定への試み―チオ-NADを用いた酵素サイクリング法

著者: 美﨑英生1

所属機関: 1旭化成工業(株)診断薬研究部

ページ範囲:P.1051 - P.1053

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1.はじめに
 臨床検査において測定の高感度化が望まされているが,その1つの方法として,酵素サイクリング法がある.酵素サイクリング法は酵素または補酵素の組み合わせにより,測定目的物質のみを増幅して定量する.いわば核酸増幅法であるPCRに匹敵する方法である、本法は酵素の基質特異性,反応特異性により目的物質のみを増幅させることから,検体中の共存物質による測定への影響を軽減させ,目的物質を増幅定量するものであり,比色測定,電気化学的測定が応用できる.また,蛍光や発光測定と組み合わせることにより,さらに高感度化が可能である.
 酵素サイクリング法には図1に示すように,A法:酸化酵素―脱水素酵素系,B法:チオ-NAD(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)系,C法:補酵素サイクリング系などがあるが,ここでは筆者らが開発した脱水素酵素と2種の補酵素(チオ-NAD:NADH)を組み合わせたユニークなB法:チオ-NAD法を紹介する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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