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文献詳細

雑誌文献

臨床検査41巻9号

1997年09月発行

文献概要

編集者への手紙

AST/ALT比が0.87となることの検討

著者: 小林正嗣1

所属機関: 1(財)近畿健康管理センター

ページ範囲:P.1087 - P.1088

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1.はじめに
 血清中のアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(aspartate aminotransferase;AST)とアラニンアミノトランスフェラーゼ(alanine amhlotrallsferase;ALT)の活性値の比(AST/ALT比)は,JSCC勧告法準拠試薬による日常一般法(IU/l,37℃)では,カルメン法の1に対し0.87であることが確認されている1).また,筆者らが先に報告した同日常一般法による健診例の測定値2)は,AST/ALT比が,男性群のASTとALTの各平均値の対比において0.87となること,女性群の各平均値+3SDでの対比またはノンパラメトリック法による各上限値での対比においていずれも0.87に近い値となることを示している.
 一方,トリグリセライド水解酵素―肝性リパーゼ(hepatic triglyceride lipase;HTGL),リポ蛋白リパーゼ(lipoprotein lipase;LPL)およびホルモン感受性リパーゼ(hormone sensitive lipase;HSL)の酵素蛋白におけるアスパラギン酸(Asp)およびアスパラギン(Asn)とアラニン(Ala)の各合計存在比(以下トリグリセライド水解酵素のAsp+Asn/Ala比)は表1から0.87の近似値であることが推定される.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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