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文献詳細

雑誌文献

臨床検査42巻1号

1998年01月発行

文献概要

今月の主題 骨髄腫細胞とその産生蛋白 技術解説

多発性骨髄腫の画像診断

著者: 田中修1 高木省治郎2

所属機関: 1自治医科大学大宮医療センター放射線科 2自治医科大学大宮医療センター血液科

ページ範囲:P.69 - P.75

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 多発性骨髄腫の画像診断における各検査法の特徴ならびに所見について概説した.単純X線写真は簡便で,骨病変の診断に不可欠な検査法であるが,本症の初期には異常を認めないことが多い.骨シンチグラフィによる骨髄腫の検出率は低く,核医学検査のスクリーニングとしての臨床的意義はない.CTは横断像で骨の内部構造を詳細に観察でき,海綿骨内の小病巣の検出に有用であるが,骨髄病変の診断能には限界がある.MRIは軟部組織のコントラスト分解能に優れ,任意の断面像が得られるため,多発性骨髄腫の診断において最も有用な画像診断法といえる.病変の検出にはTl強調像が鋭敏で,骨外の軟部腫瘤を描出するにはT2強調像が適している.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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