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文献詳細

雑誌文献

臨床検査42巻1号

1998年01月発行

文献概要

今月の主題 骨髄腫細胞とその産生蛋白 話題

アポトーシス

著者: 畑裕之1 松崎博充1 満屋裕明1

所属機関: 1熊本大学医学部第2内科

ページ範囲:P.77 - P.80

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1.アポトーシスとは
 アポトーシスとはprogrammed cell death(PCD)とも呼ばれているが,細胞が細胞内に備わった機構を用いて死に至ることを指す.体内では,日々新しい細胞が作られると同時に,不要となった細胞や有害な細胞を処理する必要があり,この機構がアポトーシスであると考えられている.アポトーシスは,形態的には核の濃縮と断裂(図1a, b,図2),DNAの電気泳動でfragmen-tationを示すこと(図3)などで確認される.細胞膜上に発現するFas抗原を抗Fas抗体でクロスリンクするとアポトーシスが誘導される.癌細胞にもアポトーシスの機構が備わっており,多くの抗癌剤がこの機構を利用して癌細胞を殺していることがわかってきている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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