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文献詳細

雑誌文献

臨床検査42巻1号

1998年01月発行

文献概要

今月の主題 骨髄腫細胞とその産生蛋白 症例

アンモニア産生骨髄腫

著者: 大槻剛巳1 八幡義人2

所属機関: 1川崎医科大学衛生学 2川崎医科大学血液内科

ページ範囲:P.90 - P.94

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1.はじめに
 多発性骨髄腫は,多彩な症候を示す難治性の造血器悪性腫瘍である.現在,種々の症候や併発する病態に対する検討・解析は進んできているものの,一定の染色体異常や遺伝子変化も認められておらず,病因論的には今後の検討が待たれている.加えて,近年は唾液腺型アミラーゼの産生や高アンモニア血症を呈する症例が,特にわが国から多く報告されるようになってきており,その病態自体にもわれわれの未知の現象が存在するようである.
 本稿では,われわれの経験した高アンモニア血症を合併した多発性骨髄腫の症例の概要を紹介するとともに,報告症例の文献的要約を試み,われわれの経験例から樹立されたヒト骨髄腫細胞株を用いた実験的検討にも触れ,骨髄腫細胞によるアンモニア産生を考察したい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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