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文献詳細

雑誌文献

臨床検査42巻10号

1998年10月発行

文献概要

今月の表紙 血液・リンパ系疾患の細胞形態シリーズ・10

特殊急性白血病(AML with trilineage dysplasia)

著者: 栗山一孝1 朝長万左男2

所属機関: 1長崎大学医学部附属原爆後障害医療研究施設分子医療部門分子治療研究分野 2長崎大学医学部附属原爆後障害医療研究施設

ページ範囲:P.1070 - P.1071

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 AMLのFAB分類では,芽球増殖とその背景を成している各血球系の分化した血球(顆粒球,単球,赤芽球など)の量的比率によって病型が決定される.この際,比率として取り上げるには少なすぎる巨核球は除かれている.FAB病型分類されたAMLの中に,巨核球-血小板系を含んだ各血球系の成熟細胞に異形成(dysplastic change)が認められると,さらに,AML with trilineage dysplasia(AML/TLD)と診断される.したがってAML/TLDは,血球の量よりも形態学的異形成という質的診断に重きを置いた病型ということができる.現在AML/TLDの診断は形態学以外に有効な方法はないので,よく染色された骨髄標本で観察を十分行うことが最も大事である.
 次にAML/TLDと診断された2症例を呈示する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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