icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床検査42巻10号

1998年10月発行

文献概要

今月の主題 蛋白尿の病態解析 話題

精漿由来の尿中蛋白

著者: 伊藤喜久1

所属機関: 1自治医科大学臨床病理学教室

ページ範囲:P.1127 - P.1129

文献購入ページに移動
1.はじめに
 生殖年齢男性尿中には,精漿由来の成分が混在している.しかし,どのような成分がどの程度存在し,どのように検査結果に影響,効果を及ぼすか,また臨床的意義などを含めてこれらの蛋白の尿中での位置づけは明らかでない.筆者はこれまでの尿中蛋白の個別成分の動態研究から,本来血清由来のみと考えてられていた成分が実は精漿中にも高濃度に存在し(表1),尿中に混在することにより,検査結果に少なからぬ影響効果を及ぼすことを再認識した.そこで,α1-ミクログロブリン(α1-m),N-アセチル-β-D-グルコサミニダーゼ(NAG),プロテイン1(P1),basic fetoprotein (BFP),prostate specific antigen (PSA)などの研究成果を基に,検査前検査とのかかわりから精漿由来蛋白の動態変化についてまとめてみることにする.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?