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文献概要
今月の主題 蛋白尿の病態解析 話題
精漿由来の尿中蛋白
著者: 伊藤喜久1
所属機関: 1自治医科大学臨床病理学教室
ページ範囲:P.1127 - P.1129
文献購入ページに移動1.はじめに
生殖年齢男性尿中には,精漿由来の成分が混在している.しかし,どのような成分がどの程度存在し,どのように検査結果に影響,効果を及ぼすか,また臨床的意義などを含めてこれらの蛋白の尿中での位置づけは明らかでない.筆者はこれまでの尿中蛋白の個別成分の動態研究から,本来血清由来のみと考えてられていた成分が実は精漿中にも高濃度に存在し(表1),尿中に混在することにより,検査結果に少なからぬ影響効果を及ぼすことを再認識した.そこで,α1-ミクログロブリン(α1-m),N-アセチル-β-D-グルコサミニダーゼ(NAG),プロテイン1(P1),basic fetoprotein (BFP),prostate specific antigen (PSA)などの研究成果を基に,検査前検査とのかかわりから精漿由来蛋白の動態変化についてまとめてみることにする.
生殖年齢男性尿中には,精漿由来の成分が混在している.しかし,どのような成分がどの程度存在し,どのように検査結果に影響,効果を及ぼすか,また臨床的意義などを含めてこれらの蛋白の尿中での位置づけは明らかでない.筆者はこれまでの尿中蛋白の個別成分の動態研究から,本来血清由来のみと考えてられていた成分が実は精漿中にも高濃度に存在し(表1),尿中に混在することにより,検査結果に少なからぬ影響効果を及ぼすことを再認識した.そこで,α1-ミクログロブリン(α1-m),N-アセチル-β-D-グルコサミニダーゼ(NAG),プロテイン1(P1),basic fetoprotein (BFP),prostate specific antigen (PSA)などの研究成果を基に,検査前検査とのかかわりから精漿由来蛋白の動態変化についてまとめてみることにする.
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