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文献詳細

雑誌文献

臨床検査42巻6号

1998年06月発行

文献概要

今月の主題 臨床検査情報処理の将来 話題

人工知能の活用

著者: 中野一司1 丸山征郎2

所属機関: 1鹿児島大学医学部附属病院検査部 2鹿児島大学医学部臨床検査医学

ページ範囲:P.680 - P.684

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1.はじめに
 人工知能(artificial intelligence;AI)という言葉は,1956年のダートマス会議でマッカーシーらにより初めて提唱された.そして,1970年代になり,米国スタンフォード大学で感染症の診断支援システムMYCINが開発された.MYCINのように,専門家(エキスパート:MYCINの場合,医師)が行う知的な仕事を人工知能で代用しようとするシステムを,エキスパートシステムと呼んでいる.
 MYCINの登場以来,人工知能やエキスパートシステムは一世を風靡したが,実用化には至らなかった.その理由として,それまでの人工知能やエキスパートシステムの開発の歴史があまりにも研究的側面に偏りすぎていた点が挙げられる.すなわち,人工知能とは"人間の知的な機能を機械(コンピュータ)上に実現すること"と定義されるが,この目標達成のために精力的な研究が行われてきた.また,実用性の面ではコストパフォーマンス的に大きな問題があった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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