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文献詳細

雑誌文献

臨床検査42巻7号

1998年07月発行

文献概要

今月の主題 多発性内分泌腫瘍症(MEN) 臓器別病態検査

副腎・膵

著者: 河合紀生子1

所属機関: 1長崎市立市民病院病理科

ページ範囲:P.784 - P.789

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 多発性内分泌腫瘍症(MEN)は,複数の内分泌臓器に発生する腫瘍(あるいは過形成)の特定の組み合わせによって,MEN1, MEN2A, MEN2Bに分けられており,副腎や膵はその主要な病変を構成する.副腎では髄質と皮質にそれぞれ,腫瘍,過形成がみられ,髄質に発生する褐色細胞腫はMEN2の代表的腫瘍である.膵内分泌腫瘍はMEN1において,下垂体腫瘍や副甲状腺腫瘍(過形成)とともに病変の主体をなし,腫瘍から分泌されるホルモンの種類,量によって,さまざまな病態を呈する.これらの病変は,両側性,多中心性に発生し,同時性あるいは異時性に出現することなどが特徴で,悪性はまれである.以下,MENにおける副腎,膵の病変と病態像について,文献の報告を参考にしながら,病理学的立場から解説したい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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