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今月の主題 受容体 話題
Ca2+感受性受容体と家族性低Ca尿性高Ca血症
著者: 森本勲夫1
所属機関: 1産業医科大学第1内科
ページ範囲:P.886 - P.888
文献購入ページに移動1.はじめに
カルシウムイオン(Ca2+)はさまざまな生体機能に関与する.細胞外Ca2+レベルは副甲状腺ホルモン(PTH),ビタミンD3,カルシトニンなどにより調節されるが,その値を一定に保つ機構は不明であった.1993年にウシ副甲状腺のCa2+)感受性受容体(Ca2+-R)がクローニングされた1).その後,高Ca血症あるいは低Ca血症を呈する3種類の遺伝性疾患がCa2+-Rの異常によること,すなわちこの遺伝子異常による受容体の不活性化が家族性低Ca尿性高Ca血症(ヘテロ接合体),新生児重症副甲状腺機能亢進症(ホモ接合体),逆にその異常による受容体の活性化亢進が家族性副甲状腺機能低下症であることが判明した2).
カルシウムイオン(Ca2+)はさまざまな生体機能に関与する.細胞外Ca2+レベルは副甲状腺ホルモン(PTH),ビタミンD3,カルシトニンなどにより調節されるが,その値を一定に保つ機構は不明であった.1993年にウシ副甲状腺のCa2+)感受性受容体(Ca2+-R)がクローニングされた1).その後,高Ca血症あるいは低Ca血症を呈する3種類の遺伝性疾患がCa2+-Rの異常によること,すなわちこの遺伝子異常による受容体の不活性化が家族性低Ca尿性高Ca血症(ヘテロ接合体),新生児重症副甲状腺機能亢進症(ホモ接合体),逆にその異常による受容体の活性化亢進が家族性副甲状腺機能低下症であることが判明した2).
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