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雑誌目次

雑誌文献

臨床検査42巻9号

1998年09月発行

雑誌目次

今月の主題 in situ hybridization

巻頭言

in situ hybridization

渡辺 慶一

pp.957

 in situ hybridization(ISH)がGallとPardueおよびJohnらによって発明され,世に紹介されたのは1969年であり,すでに30年も経過している.しかし,医学,生物学の各領域でISHが地についた,価値のある応用が頻繁に行われるようになったのは,ここ10年間ぐらいのものである.この主な理由として,分子生物学,遺伝子工学の目覚ましい発展からばくだいな数種類のcDNAや,anti-sense RNAが合成プローブを含めて容易に入手できるようになったことが挙げられる.この間,ISHの応用を含めた技術解説に関する単行本,雑誌における特集号の発刊は枚挙にいとまがない.本誌だけでも,関連論文が十数編に及んでいる.

 こうしたISHも単純にもてはやされてばかりいたわけではなく,①かなり多くの場合,検索しようとする遺伝子が微量で,現行のISHの技法では検出感度が十分でないことが指摘されてきている.ことに日常の病理検査(組織診,細胞診)では,時間的なこと,場所的な問題から非放射性プローブの使用が条件つけられる場合が多く,非放射性プローブ法の感度の低いことが問題視されてきていた.また②ISHの重要な効能の1つである染色体上での特定の遺伝子の局在観察や,微小染色体の構造解析などについては高分解能を持った観察法が要求されている(FISH法).さらに③癌や発生異常疾患において,未知の遺伝子を含め染色体上での遺伝子の異常な増幅や欠失を検出するというぜいたくな要求も増してきている.これらの問題点の解決を目標に,最近新しい技術の開発,改良とそれらの応用に関する報告が盛んになされてきている.ISHの臨床検査への応用という立場から,これらの新しい知見(例えば"in situ PCR","FISH法の改良"さらに"comparative genomic hybridization;CGH"など)を交えて,もう一度ISHを見直す特集を組むことは意義のあることであると思う.

総説

in situ hybridizationとは―形態学と分子生物学の接点

小路 武彦

pp.959-967

 in situ hybridizationとは,組織切片上あるいは細胞標本上で特異的な塩基配列を持つ核酸分子を視覚化し,特定の遺伝子の発現状態およびその局在を細胞単位で検討するための分子組織細胞化学的な方法論である.このような手法により,形態情報を損なうことなく生命現象の効率の良い分子的理解が可能となった.本稿では,その基本的原理と一般的な留意事項,さらには周辺技法との関連と将来的な展開について解説する.

in situ hybridization法の感染症領域における展開

堤 寛

pp.969-977

 感染症の病理診断における非放射性in situ hybridi-zation (ISH)法の意義と応用について,酵素抗体法と比較しつつ解説した.

 標的ゲノムをDNAとする場合とRNAとする場合の違い,電子顕微鏡レベルでのISH法,細胞診材料に対する再染色法,酵素抗体法陰性―ISH法陽性となるとき,病原体のrRNAを対象とするISH法の利点などについて,具体例を提示した.診断的有用性の高い本法のルーチン業務への積極的導入が望まれる.

FISH法の応用と展開

佐々木 功典 , 小賀 厚徳

pp.978-982

 最近の分子生物学の進歩によってもたらされた技術の1つであるfluorescence in situ hybridization(FISH)は,染色体や遺伝子を組織や細胞においてinsituで直接視覚に捉えることができる方法として臨床検査の領域においても急速に普及している.通常のFISH (スタンダードFISH)に加えて,その応用であるcomparative genomic hybridization (CGH)が注目されている.この方法は,腫瘍における全染色体・遺伝子異常を検出することができ,今後の臨床応用が期待されている.

技術解説

in situ hybridization―ラジオアイソトープ

我原 義成 , 北村 忠久

pp.983-988

 アイソトープで標識した核酸プローブを使って組織中のmRNAを検出する方法について概説する.操作の大要は次のようである.①mRNAを失わないように組織を固定し,②mRNA周囲の蛋白を取り除き,③プローブの非特異的結合部位をカバーしたうえで,④標識プローブを加えてハイブリッドを形成させ,⑤過剰なプローブやミスマッチの多いハイブリッドを洗い去り,⑥オートラジオグラフィーによってハイブリッドを検出する.

in situ hybridization―非放射性プローブ

鶴崎 俊文 , 小路 武彦

pp.989-995

 in situ hybridization (ISH)は,主に細胞内における遺伝子の発現をみる分子組織細胞化学的方法論であり,本稿ではmRNAを対象とする方法を取り扱う.特に短時間でかつ簡便に行うことが可能な非放射性オリゴDNAプローブを用いたパラフィン切片上でのISHを中心に話を進めたい.

in situ PCR法による微量遺伝子の解析

山王 なほ子 , 長村 義之

pp.996-1002

 in situ PCR法は組織切片上ないし個々の細胞内でpolymerase chain reaction (PCR)法を用いて特定の遺伝子の増幅を行い,微量遺伝子を検出する方法として考案された.その概略は,①組織切片の準備,②酵素処理など前処置,③mRNAのcDNAへの逆転写,④プライマーと耐熱性ポリメラーゼを用いたPCR反応,⑥標識プローブによるhybridization,⑥洗浄,発色によるシグナルの可視化.以上のステップから成り立つ.このin situ RT-PCR法の実際と,有用性について述べる.

FISH法―技術的展開

渋谷 誠

pp.1003-1007

 fluorescence in situ hybridization (FISH)法を応用した間期細胞における染色体分析の基本的技術とその応用について述べる.今回は,スタンプ標本を中心として当施設で行っている,市販のプローブを用いたFISH技術の実際について解説するが,パラフィンブロックから分離した細胞核におけるFISH法についても言及する.また,パラフィン切片上でのFISH法が診断に有用であった一剖検例について供覧する.

超微形態のin situ hybridization

松野 彰

pp.1009-1012

 電顕レベルのin situ hybridizationは細胞内でのDNA,mRNAの局在を明らかにするために必須であり,その手法について免疫組織化学との二重染色法も含め,ラット下垂体細胞におけるGH mRNAの電顕レベルのin situ hybridizationを例に概説した.これらの方法は細胞内mRNAの動態,および粗面小胞体上での特定の蛋白合成部位を知るうえで有力な手がかりになると思われる.

話題

非核酸PNAプローブを使用したin situ hybridization法

芹澤 昭彦 , 川井 健司 , 長村 義之

pp.1013-1016

1.はじめに

 分子生物学の発展によりさまざまなデオキシリボ核酸(DNA)が単離され,その塩基配列が解明されてきている.病理診断においてもin situhybridization (ISH)法による癌およびウイルスの遺伝子レベルの検索が日常行われてきている1,2).特にウイルス遺伝子の検出は,診断的価値が高く有用であり種々のウイルスに対するプローブが市販されている2).DAKO社から新しくPNA (Peptide Nucleic Acid;ペプチド核酸)を応用したEpstein-Barr Virus (EBV)プローブが市販された.PNAプローブは,従来のISH法に使用されているDNAプローブ,RNAプローブおよびオリゴヌクレオチドプローブに比べて強い結合力が特徴で,また,生体内に存在しない物質であるため非常に安定しているなどの利点がある.オリゴヌクレオチドプローブによるISH法とPNAプローブを用いたISH法の特異性および染色性について比較し,PNAの長所,短所をここに紹介する.

微小染色体構造解析への応用

佐藤 裕子

pp.1017-1022

1.はじめに

 染色体分析法により血液腫瘍や一部の固形腫瘍では多くの疾患特異性のある染色体異常が発見されてきた.また,バンド分析により特定された染色体切断点(多くは相互転座切断点)から,多くの腫瘍責任遺伝子が単離され1~4),その結果,血液腫瘍学が大きく前進したことは周知のとおりである.しかし,染色体分析法の限界は最高精度の分析法(高精度分析法)を用いたとしても1バンドが平均6Mbpにも相当することである.これでは1Mbp以下の微小な構造異常を発見することは不可能である.しかし,近年開発されたfluores-cence in situ hybridization (FISH)法を染色体分析に取り入れることにより,微小な染色体構造異常の検出も可能になってきた.

Creutzfeldt-Jakob病とin situ hybridization

重松 和人

pp.1023-1026

1.はじめに

 Creutzfeldt-Jakob病(CJD)をはじめとする伝播性海綿状変性脳症を総称してプリオン病と呼ぶが,神経細胞表面に発現する糖蛋白の一種であるプリオン蛋白(PrP)からできた異常蛋白分解抵抗性プリオン蛋白が病原因子の実体であると考えられている1).プリオン病には,グリア線維性酸性蛋白(GFAP)をはじめ,過剰に発現する遺伝子が報告されており2,3),ここでは,そうした遺伝子の局在をin situ hybridization (ISH)法を用いて示す.

症例

in situ hybridizationを使用したEpstein-Barrウイルスの検出―CD4陽性T細胞にEBウイルス感染を認めた慢性活動性EBウイルス感染症の1例

大石 勉 , 鍵本 聖一 , 池崎 綾子 , 岡崎 実 , 藤井 紀行 , 山本 英明 , 荒井 孝

pp.1027-1032

1.はじめに

 Epstein-Barr (EB)ウイルスはヒトのB細胞に感染して伝染性単核症を惹起するとともに,B細胞性腫瘍であるBurkittリンパ腫や上咽頭癌ではその腫瘍化に強く関与している.近年,in situhybridization (ISH)法が開発され組織中にEBウイルスを検出することが可能となった.これにより,ホジキン病,胃癌(7%),臓器移植後や免疫不全状態に合併する平滑筋肉腫,リンパ腫様肉芽腫症,炎症性偽腫瘍(inflammatory pseudotumor)でもEBウイルスの関与が明らかになった.さらにEBウイルスレセプター(CD 21)を持つB細胞だけではなく,T細胞やNK細胞にも侵入して慢性活動性EBウイルス感染症や悪性リンパ腫,LGL増多症(large granular lymphocytelymphocytosis),白血病を引き起こすことが報告されてきている1)

 CD 4陽性T細胞へのEBウイルス感染を証明した慢性活動性EBウイルス感染症の1例を紹介して,ISH法の臨床検査あるいは臨床研究における有用性の一部を例示する.

今月の表紙 血液・リンパ系疾患の細胞形熊シリーズ・9

急性リンパ性白血病(ALL)

栗山 一孝 , 朝長 万左男

pp.952-953

 急性リンパ性白血病(acute lymphoid leuke-mia;ALL)における増殖芽球,すなわちリンパ芽球はmyeloperoxidase(MPO)陰性である.しかし,ALLの確定診断のためには一部の骨髄性白血病もMPO陰性なので,免疫学的にリンパ性マーカーを確認する必要がある.

 図1に示すように赤血球よりやや大きい10μm程度の小型芽球は形態学的にリンパ芽球と判定できる.核網は豊富で繊細さに欠け核小体に乏しく,原形質は非常に狭い.これが,いわゆる典型的"リンパ芽球"である.FAB分類ではこの小型リンパ芽球が主体の病型をALL-L1とし,小児に比較的多くみられる.ALL-L1芽球は,免疫学的にもリンパ系マーカーが陽性であることが多い.図2に間接蛍光抗体法によるCD 10陽性芽球を示す.一方,大型芽球が主体の場合はALL-L2に分類される(図3).このような大型芽球を形態学的にリンパ芽球と同定するのは,非常に難しい.免疫学的マーカー検索をしてMPO陰性芽球からなるAML-M0,-M5a,M7などと鑑別しなければならない.しかし,一部の症例では典型的小型リンパ芽球が少数ながら混じえている場合があり,ALL-L2を強く疑うことができる.一方,ALL-L1芽球が比較的多く,一部大型芽球が認められる場合にはL1とL2の鑑別が難しくなり,FAB分類ではスコアリングシステムによって機械的に分類することになっている.ALL-L3は,形態学的には図4に示すように特徴のある細胞で,診断に苦慮することは比較的少ないとされている.大型細胞で原形質は好塩基性が強く,最大の特徴である空胞が数多く認められる.免疫学的にも成熟B-細胞の形質である表面免疫グロブリン(SmIg)を有しており,唯一形態と免疫学的形質が一致する.しかし,図5に示すようにcommon ALLであるのに空胞を有しALL-L3様芽球の増殖を認め,ALL-L2とするには躊躇する.逆に図6に示すのはB-ALLであるにもかかわらず空胞が比較的少なく,先の図5症例との鑑別はほとんど不可能と思われる.またL1とL2との鑑別についても,両者には治療成績や免疫学的マーカーや染色体などの生物学的特徴に明らかな相違は認められていない.これらからもわかるように,ALLの病型分類は形態診断からなるFAB分類のみでは不十分であり,免疫学的分類が併記されているのが現状である.

コーヒーブレイク

アメリカ西部

屋形 稔

pp.1002

 アメリカ西部は気候が温暖のうえに寒流の影響で夏は涼しいから住むには最適とされている.サンフランスシコはその代表的な都会であるが,少し南に下るとサンディエゴ,パームスプリングスなど住みたくなる土地が多い.40年前にサンフランシスコで暫く滞留できたのは一生の幸せであった.

 医学書の出版社として大をなしたランゲ書房のDr.Langeはその昔ボストンにいたが,羅針盤の針をサンフランシスコに向けてやって来て,おおいに栄えた.縁あって永年の交りをして来たが,彼氏も90歳を超えて会うことも叶わなくなった.今年5月の連休にパームスプリングスにゴルフの旅をし,旧友の消息も追ったが,恩師,同僚なべて老い,またあの世に旅立ち連絡もできないのが何より寂しい.

手作りの臨床検査

寺田 秀夫

pp.1008

 先日大学卒業50年のクラス会があり,当日出席した16名の同級生と亡くなった級友23人を偲びながら,尽きぬ思い出話に楽しい一夜を過ごした.そのころの数々の思い出のうち,自分が忘れられない1つを紹介したい.卒業後1年間のインターン生活を経て,母校の第2内科に入局して間もないころのことである.当時は現在のように臨床検査技師も存在せず,主治医が自分の受持ちの患者の検査をすべてやった時代である.検尿・検便(虫卵・潜血)・胃液の酸度測定,血球算定・血液像,心電図などはもちろん,血糖・尿素窒素・尿中クロール,細菌特にグラム陰性菌や結核菌の鏡検・培養など.

 したがって,教授回診の前日はこれらの検査のため夜半まで忙殺されることは日常茶飯事であった.ある日,自分の受け持った貧血の患者に好酸球増多が著しく,Anchylostoma (十二指腸虫)の寄生が強く疑われた.早朝病棟廊下の突きあたりにある便所のわきの流しで,患者の大便を全部便漉し器に移し,水道水を流しながら,割り箸で丹念に寄生虫を探し,ようやく3匹の虫体を発見した.大喜びで翌日の教授回診の際報告したら,「雌何匹雄何匹でしたか」と質問され呆然と返事に困った苦い経験である.そのころの医療は急速に進歩した現在の医療とは比較できないほど未熟であり,主治医自身が行ったいわば手作りの臨床検査の精度や能率は現在の最先端の機器を駆使した検査に比べると遥かに劣っていた.しかし医学・医療に対する厳しさにおいてはそのころも決して現在に劣らないものがあったと思っている.また最近の自動検査機器とコンピュータシステムの接合によって精度の高い検査結果が得られ,そのデータの収集整理や印刷などすべてがシステム工学的技法が取り入れられるようになってから,本当に患者に必要な検査項目以外のものも含めたセット検査が普及しつつある.したがって,高齢者では検査過剰にならぬように十分な注意が必要である.本当に患者1人1人に必要な最小限の検査をやること,すなわちある意味で手作りの臨床検査が最も理想的なものではなかろうか? しかし日常臨床の現場ではなかなか実行し難い点も多いと思われる.先日買い求めた"ターシャ・テユーダー・手作りの世界(暖炉の火のそばで)"という本をひもといて,彼女の心暖まる挿絵,美しい写真と訳文のすばらしさに心洗われる思いであった.アメリカ人の誇りを呼び覚ましたハンドメイドのバイブルとも言われるこの本は,バーモンド州の山の中で,自然と動物に囲れて暮らす絵本画家ターシヤ・テユーダー(1915年生まれ・82歳)が生活のほとんどのものは手づくりで,このうえなく質素で優雅な19世紀の生活を現在も守っている姿を描いたものである.

シリーズ最新医学講座―遺伝子診断 Technology編

ポジショナルクローニング

脇坂 明美

pp.1033-1039

はじめに

 ヒトの遺伝性疾患は"Mendelian inheritance inMan (McKusick VA編)"にすべて網羅されている.1965年の第1版では1,300ほどであった疾患は版を重ねるごと数が増え,現在約8,000もの疾患が掲載されている.無論これは遺伝性疾患の数が増えたのではなく,われわれの遺伝性疾患に対する知識が増えたのである.この15年,単一遺伝子の異常に基づく疾患いわゆるMendel遺伝病を取り巻く状況は一変した.もしその病気を持つ家系構成員の試料(DNA)が収集できれば,今や確実にその原因に迫りうるようになってきたのである.これまで遺伝病の研究では,酵素,受容体など蛋白の欠損や異常,もしくはそれによって引き起こされる異常代謝産物を捜すことがまず行われ,その後,蛋白異常に対応する遺伝子をクローニングする方法がとられてきた.しかし,疾患によっては通常の検査では生化学的な異常がまったくみられないものも少なくない.多くの遺伝性神経,筋難病がこれに相当する.このようなこれまでは解析不能とされてきた疾患といえども,ポジショナルクローニング(positional cloning)の技術を使えば今や遺伝子単離が可能である.いやこのような疾患のために開発されたのがポジショナルクローニングである.

 本態がわらない遺伝病では,唯一わかっていることはMendelの法則に従って遺伝するということである.こういう場合,"遺伝"するということに注目し,まずその疾患と一緒になって親から子へ遺伝する標識,すなわち疾患の原因遺伝子と"密に連鎖する"標識遺伝子を捜し出し,その染色体上の位置を決める.次に密に連鎖する標識遺伝子からさまざまな分子生物学的手法を駆使して順次原因遺伝子に近づき,最終的にはその遺伝子をクローニングするのである(図1).クローニングされた遺伝子から,その遺伝子産物である蛋白の機能を解析することで発症機序を知ることが可能となる.このような方法は蛋白異常から遺伝子に迫っていたこれまでの流れとは逆のアプローチであることからreverse geneticsと呼ばれていた.しかしこの概念自体は,目新しいものではないことから,今は,前者のアプローチ法をファンクショナルクローニング(functional cloning),後者をポジショナルクローニングと言う.ポジショナルクローニング法は本態不明な疾患に絶大なる力を発揮し,次々と疾患遺伝子が明らかにされている.それらの疾患を表1に示してある.

シリーズ最新医学講座―遺伝子診断 Application編

サラセミア

服部 幸夫

pp.1040-1045

はじめに

 ヒトの血色素(Hb)はαグロビン鎖と非αグロビン鎖(γ,δ,β)の各2分子ずつからなる四量体である.グロビン鎖の発現には個体の発生に伴いスイチングがみられ,胎児期の主要なHbであるHbF (α2γ2)は出生後減少して半年ぐらいで成人値まで落ちる.しかし,その後も生涯を通じてわずかながら発現される(1.0%以下).それにかわって,成人ではHbA (α2β2)が96%,HbA2(α2δ2)が2.5~3.5%ほどを占める.ところで,α,β鎖は赤芽球内(わずかに網球内)でバランスよく産生されているが,サラセミアでは一方のグロビン鎖のみの産生障害がみられる.その結果,血球内でのHb四量体の産生量が減少し,小球性赤血球症(小球症)を引き起こす.一方,正常に産生された側のグロビン鎖は相対的に余剰となる.それは血球内の蛋白分解酵素で処理されるが,一部は変性して血球膜に傷害を与え,溶血を招く.このように,サラセミアは小球症と溶血で特徴づけられる.α鎖,β鎖それぞれの産生障害で生じる病態をα,βサラセミアと称する.いずれもグロビン遺伝子の先天的な異常に基づくことがほとんどであるが,ごくまれに骨髄線維症や骨髄異形成性症候群(MDS)などで後天性の重症αサラセミアがみられることがある.臨床的には小球症のみで貧血はないか,あっても軽度のもの(軽症型),定期的輸血がないと生命が維持できないほど重症の貧血(重症型),そして両者の中間で軽度から中等度の貧血で必ずしも輸血に依存しない(中間型)の3者に分けられている(表1).

トピックス

輸入感染症としてのカラ・アザール(内臓リューシュマニア)

山田 誠一 , 月舘 説子 , 藤田 紘一郎

pp.1046-1048

 白血病の診断時に脾腫ということで,カラ・アザールが鑑別診断として成書には取り上げられている.わが国ではカラ・アザールを鑑別する必要があるのだろうか.カラ・アザールの診断は簡単にできるのか.診断にはどのような検査がされるのであろうか.どのようなことに留意しておく必要があるのか.カラ・アザールの診断の難しかった症例からカラ・アザールをみてみよう.

 カラ・アザールはわが国では第二次大戦のころに300例ほどみられたが,最近では輸入感染症として注目を浴びる本当にまれにみられる寄生虫疾患である.以前,全身倦怠感と発熱を主訴とし,診断の難しかったカラ・アザールの30歳の女性患者を経験した1~3.カラ・アザールの鑑別診断では渡航歴が重要であり,彼女にはアメリカとインドへの滞在歴があった.しかし,カラ・アザールの診断は容易ではなかった.はじめにアメリカで,彼女は発熱ということで感染症も疑われ,HIV,EBV,CMV,HAV,HBV,HCV,トキソプラズマ,サルモネラ,ライム,Q熱,マラリア,ブルセラ,プロテウス,コクシエラ,ツラレミア,真菌などの検査をしたが,確定診断を得られなかった.次に骨髄生検,肝生検でhistiocytesの浸潤をみるが,悪性細胞は認められなかった.これらの検査をするが確定診断ができず,脾腫が認められ,同時に汎血球減少が出現したので脾腫摘出手術を受け,確定診断のつかないままステロイドホルモンの投与により,症状が落ち着き帰国した.そして精査のため入院となった.再度,骨髄穿刺されたが,悪性リンパ腫の確定診断が得られなかった.やはり,感染症が疑われ抗菌療法をされた.また,ステロイドホルモンの減量をしたところ,弛張熱をみるに至った(図1).腹部CTにより肝臓の著明な腫大を認めた(図2).そこで,また骨髄生検を行ったところマクロファージにLeushmania donovaniのアマスチゴートを認めた(図3).確認の意味で骨髄および血液を培養したところ,Leushmaniadonovaniのプロマスチゴートを認め(図4),カラ・アザールと確定診断された.

Diaspirin Crosslinked Hemoglobin(DCLHb)―新しい人工酸素運搬治療薬

池淵 研二 , 関口 定美

pp.1048-1049

1.人工酸素運搬体の種類

 ヘモグロビン分子を素材とした人工酸素運搬体には,それぞれヒト赤血球由来ヘモグロビン,遺伝子組換え型ヘモグロビン,ウシヘモグロビンを用いる3種類がある.またヘモグロビンそのものを直接利用する方法と,生体膜に近いリポソームの中に内包させて用いるタイプとの2種類がある.

 ヘモグロビン分子はα鎖,β鎖各2本の末端にヘムが各1個,計4個結合した四量体である.直接ヘモグロビンを血管内に投与するとα鎖間の結合が切れ二量体に分解されるため,低分子化したヘモグロビンは腎臓糸球体を透過し,尿細管で水の再吸収に伴い濃縮され間質性腎炎を惹起する.そのため分子内を架橋することが大切になる.またヘモグロビンの酸素解離曲線を維持するためには,ヘモグロビンの酸素結合能のアロステリック効果を維持する必要があり,ヒトでは2,3-DPGが働いているが,ウシヘモグロビンにはこの物質がなくとも酸素親和性が低く末梢組織での酸素解離が容易である.このため溶血後2,3-DPGの消失するヒトヘモグロビンの場合は,親和性の維持にピリドキサール化や分子修飾が必要になる.リポソーム内包型ヘモグロビンは膜の中にヘモグロビン以外に赤血球酵素,抗酸化剤などを閉じ込めることが可能であり,赤血球の有する機能に近づけることが可能になる.

Notch 3遺伝子とCADASIL

宇山 英一郎

pp.1050-1052

1.発生分化におけるNotchの意義

 Notchは,無脊椎動物のショウジョウバエにおける形態形成に働く遺伝子として,約80年前に発見されていた1).その名称は,キイロショウジョウバエのNotch遺伝子のヘテロ変異体において,翔がギザギザ(notch)になるところに由来している.ホモ変異体では,発生期の段階で,表皮が犠牲となり,神経細胞だけが過剰に増殖して死に至るため,neurogenic遺伝子とも称される.すなわち,Notchは生物の発生分化過程で細胞の運命を決定するという,きわめて重要な機能を担っている1).したがって,線虫など他の無脊椎動物をはじめ,ニワトリ,マウス,ヒトなどの脊椎動物にも共通してNotchあるいは相同体は存在し,その機能は進化の過程で種を超えて見事に保護されている.

質疑応答 微生物

Bウイルス病

猿田 克年 , Q生

pp.1053-1055

 Q Bウイルス病という病気があるそうですが,教科書などを見ても載っておりません.B型肝炎ウイルスの間違いでもないようです.Bウイルス病とは何かご存じであれば,ご教示ください.

質疑応答 臨床生理

生体電気インピーダンス(Bl)法とその応用

田中 喜代次 , 金 憲経 , N生

pp.1055-1058

 Q 生体内の水分量や体脂肪率測定に応用される技術に生体電気インピーダンス法があり,最近では単周波測定法に加えて多周波測定法が開発されていますが,それぞれの特徴や測定原理について解説ください.

私のくふう

ヒト疥癬虫(ヒゼンダニ)鏡検の一試み

末永 和栄 , 土田 誠一

pp.1059

1.はじめに

 疥癬はヒト疥癬虫(ヒゼンダニ)が原因の皮膚寄生虫感染症で,抵抗力の低下した高齢者に多く見られ,院内感染疾患としても重要な項目の1つである.

 本疾患は他の皮膚疾患とは治療が異なるため確定診断が必須である.検査法は血清学的な検査法などがないために,ヒト疥癬虫そのものの検出は診断を確定するために不可欠である.

学会だより 第47回 日本臨床衛生検査学会

なにわから未来への提言

山本 慶和 , 日高 惠以子

pp.1060-1061

 第47回日本臨床衛生検査学会は1998年5月7日から2日間,大阪厚生年金会館,大阪商工会議所を中心に開催された.講演2,フォーラム2,セミナー1,シンポジウム5,パネルディスカッション3,教育カンファレンス5,ニューメディアカンファレンス1,一般演題724題が行われた.

追悼

関口 進先生のご逝去を悼む

玉井 誠一

pp.1063-1064

 関口先生は,1998年(平成10)年3月5日に,永住の地と定められた米国コネチカット州のGreenwich病院で,ご家族全員にみとられながら息を引き取られた.

 先生は,1932(昭和7)年2月4日に東京で誕生され,戦時の疎開のときを除いては,先生のお父上が東京で医院を開業されていたことから,東京で幼・少年期を過ごされたとうかがっている.豊島中学(現在の都立豊島高校)を卒業,日本医科大学予科に進まれ,その後,医学専門課程を慶應義塾大学医学部で修められ1957(昭和32)年3月に卒業された.横須賀米国海軍病院で1年,米国ウィスコンシン大学病院で1年のインターン期間を修了後,シアトルのワシントン大学の病理レジデントとして採用され,4年半をここで過ごされ,その後の半年を病理学教室講師として細胞診の教育に従事された.1964(昭和39)年に,ビザの関係でカナダのトロント大学病院に移り,翌年,附属病院の血液科副部長に就任,病院で腎移植が始まった時期と重なり,組織適合性検査室の開設に尽力された(この功績を,カナダ政府は現在も認めているとのことである).

関口 進先生との想い出

河合 忠

pp.1064-1065

 66歳の誕生日を迎えられて丁度1か月,1998年3月5日午後6時50分,米国のコネチカット州グリニッジ病院で関口進先生は永眠された.ご夫人の朝子様によると,安らかに永遠の旅路に発たれたとのことである.長年にわたる闘病生活の中で,医学研究者としても,また医療人としても国内外で大きな業績を残された先生の足跡については,防衛医科大学校病院検査部を継がれた玉井誠一教授が詳しく述べられているので,ここでは私と先生の親しいお付き合いの思い出を綴ってみよう.

 私が関口先生と知り合ったのは,川崎市立井田病院の検査部長のころである.日本大学医学部臨床病理学教室に入局し,研修を続けられていた桑島実先生(現・香川県立中央病院検査部長・日本臨床検査医会副会長)が井田病院に勤められたときからである.HLAの優れた研究者として,また幅広い見識を持った病理医(形態病理医という意味ではない)として,さらに温厚な人柄に魅了されてしまった.それからというもの,ことあるごとに先生のご指導と協力を仰ぐことになり,私の国内外の学会活動をいろいろな面から支えていただいた.先生が闘病されていたことは知っていたものの,ご自身では決して弱音を吐かない方だったので,今となって先生にあまりにも大きなご負担をお掛けしたのではないかと反省している.

基本情報

臨床検査

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1367

印刷版ISSN 0485-1420

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増刊号 これで万全!緊急を要するエコー所見

64巻3号(2020年3月発行)

今月の特集1 Clostridioides difficile感染症—近年の話題
今月の特集2 質量分析を利用した臨床検査

64巻2号(2020年2月発行)

今月の特集1 検査でわかる二次性高血圧
今月の特集2 標準採血法アップデート

64巻1号(2020年1月発行)

今月の特集1 免疫チェックポイント阻害薬—押さえるべき特徴と注意点
今月の特集2 生理検査—この所見を見逃すな!

63巻12号(2019年12月発行)

今月の特集1 糖尿病関連検査の動向
今月の特集2 高血圧の臨床—生理検査を中心に

63巻11号(2019年11月発行)

今月の特集1 腎臓を測る
今月の特集2 大規模自然災害後の感染症対策

63巻10号(2019年10月発行)

増刊号 維持・継続まで見据えた—ISO15189取得サポートブック

63巻9号(2019年9月発行)

今月の特集1 健診・人間ドックで指摘される悩ましい検査異常
今月の特集2 現代の非結核性抗酸菌症

63巻8号(2019年8月発行)

今月の特集 知っておきたい がんゲノム医療用語集

63巻7号(2019年7月発行)

今月の特集1 造血器腫瘍の遺伝子異常
今月の特集2 COPDを知る

63巻6号(2019年6月発行)

今月の特集1 生理検査における医療安全
今月の特集2 薬剤耐性菌のアウトブレイク対応—アナタが変える危機管理

63巻5号(2019年5月発行)

今月の特集1 現在のHIV感染症と臨床検査
今月の特集2 症例から学ぶフローサイトメトリー検査の読み方

63巻4号(2019年4月発行)

増刊号 検査項目と異常値からみた—緊急・重要疾患レッドページ

63巻3号(2019年3月発行)

今月の特集 血管エコー検査 まれな症例は一度みると忘れない

63巻2号(2019年2月発行)

今月の特集1 てんかんup to date
今月の特集2 災害現場で活かす臨床検査—大規模災害時の経験から

63巻1号(2019年1月発行)

今月の特集1 発症を予測する臨床検査—先制医療で5疾病に立ち向かう!
今月の特集2 薬の効果・副作用と検査値

62巻12号(2018年12月発行)

今月の特集1 海外帰りでも慌てない旅行者感染症
今月の特集2 最近の輸血・細胞移植をめぐって

62巻11号(2018年11月発行)

今月の特集1 循環癌細胞(CTC)とリキッドバイオプシー
今月の特集2 ACSを見逃さない!

62巻10号(2018年10月発行)

増刊号 感染症関連国際ガイドライン—近年のまとめ

62巻9号(2018年9月発行)

今月の特集1 DIC診断基準
今月の特集2 知っておきたい遺伝性不整脈

62巻8号(2018年8月発行)

今月の特集 女性のライフステージと臨床検査

62巻7号(2018年7月発行)

今月の特集1 尿検査の新たな潮流
今月の特集2 現場を変える!効果的な感染症検査報告

62巻6号(2018年6月発行)

今月の特集1 The Bone—骨疾患の病態と臨床検査
今月の特集2 筋疾患に迫る

62巻5号(2018年5月発行)

今月の特集1 肝線維化をcatch
今月の特集2 不妊・不育症医療の最前線

62巻4号(2018年4月発行)

増刊号 疾患・病態を理解する—尿沈渣レファレンスブック

62巻3号(2018年3月発行)

今月の特集1 症例から学ぶ血友病とvon Willebrand病
今月の特集2 成人先天性心疾患

62巻2号(2018年2月発行)

今月の特集1 Stroke—脳卒中を診る
今月の特集2 実は増えている“梅毒”

62巻1号(2018年1月発行)

今月の特集1 知っておきたい感染症関連診療ガイドラインのエッセンス
今月の特集2 心腎連関を理解する

60巻13号(2016年12月発行)

今月の特集1 認知症待ったなし!
今月の特集2 がん分子標的治療にかかわる臨床検査・遺伝子検査

60巻12号(2016年11月発行)

今月の特集1 血液学検査を支える標準化
今月の特集2 脂質検査の盲点

60巻11号(2016年10月発行)

増刊号 心電図が臨床につながる本。

60巻10号(2016年10月発行)

今月の特集1 血球貪食症候群を知る
今月の特集2 感染症の迅速診断—POCTの可能性を探る

60巻9号(2016年9月発行)

今月の特集1 睡眠障害と臨床検査
今月の特集2 臨床検査領域における次世代データ解析—ビッグデータ解析を視野に入れて

60巻8号(2016年8月発行)

今月の特集1 好塩基球の謎に迫る
今月の特集2 キャリアデザイン

60巻7号(2016年7月発行)

今月の特集1 The SLE
今月の特集2 百日咳,いま知っておきたいこと

60巻6号(2016年6月発行)

今月の特集1 もっと知りたい! 川崎病
今月の特集2 CKDの臨床検査と腎病理診断

60巻5号(2016年5月発行)

今月の特集1 体腔液の臨床検査
今月の特集2 感度を磨く—検査性能の追求

60巻4号(2016年4月発行)

今月の特集1 血漿蛋白—その病態と検査
今月の特集2 感染症診断に使われるバイオマーカー—その臨床的意義とは?

60巻3号(2016年3月発行)

今月の特集1 日常検査からみえる病態—心電図検査編
今月の特集2 smartに実践する検体採取

60巻2号(2016年2月発行)

今月の特集1 深く知ろう! 血栓止血検査
今月の特集2 実践に役立つ呼吸機能検査の測定手技

60巻1号(2016年1月発行)

今月の特集1 社会に貢献する臨床検査
今月の特集2 グローバル化時代の耐性菌感染症

59巻13号(2015年12月発行)

今月の特集1 移植医療を支える臨床検査
今月の特集2 検査室が育てる研修医

59巻12号(2015年11月発行)

今月の特集1 ウイルス性肝炎をまとめて学ぶ
今月の特集2 腹部超音波を極める

59巻11号(2015年10月発行)

増刊号 ひとりでも困らない! 検査当直イエローページ

59巻10号(2015年10月発行)

今月の特集1 見逃してはならない寄生虫疾患
今月の特集2 MDS/MPNを知ろう

59巻9号(2015年9月発行)

今月の特集1 乳腺の臨床を支える超音波検査
今月の特集2 臨地実習で学生に何を与えることができるか

59巻8号(2015年8月発行)

今月の特集1 臨床検査の視点から科学する老化
今月の特集2 感染症サーベイランスの実際

59巻7号(2015年7月発行)

今月の特集1 検査と臨床のコラボで理解する腫瘍マーカー
今月の特集2 血液細胞形態判読の極意

59巻6号(2015年6月発行)

今月の特集1 日常検査としての心エコー
今月の特集2 健診・人間ドックと臨床検査

59巻5号(2015年5月発行)

今月の特集1 1滴で捉える病態
今月の特集2 乳癌病理診断の進歩

59巻4号(2015年4月発行)

今月の特集1 奥の深い高尿酸血症
今月の特集2 感染制御と連携—検査部門はどのようにかかわっていくべきか

59巻3号(2015年3月発行)

今月の特集1 検査システムの更新に備える
今月の特集2 夜勤で必要な輸血の知識

59巻2号(2015年2月発行)

今月の特集1 動脈硬化症の最先端
今月の特集2 血算値判読の極意

59巻1号(2015年1月発行)

今月の特集1 採血から分析前までのエッセンス
今月の特集2 新型インフルエンザへの対応—医療機関の新たな備え

58巻13号(2014年12月発行)

今月の特集1 検査でわかる!M蛋白血症と多発性骨髄腫
今月の特集2 とても怖い心臓病ACSの診断と治療

58巻12号(2014年11月発行)

今月の特集1 甲状腺疾患診断NOW
今月の特集2 ブラックボックス化からの脱却—臨床検査の可視化

58巻11号(2014年10月発行)

増刊号 微生物検査 イエローページ

58巻10号(2014年10月発行)

今月の特集1 血液培養検査を感染症診療に役立てる
今月の特集2 尿沈渣検査の新たな付加価値

58巻9号(2014年9月発行)

今月の特集1 関節リウマチ診療の変化に対応する
今月の特集2 てんかんと臨床検査のかかわり

58巻8号(2014年8月発行)

今月の特集1 個別化医療を担う―コンパニオン診断
今月の特集2 血栓症時代の検査

58巻7号(2014年7月発行)

今月の特集1 電解質,酸塩基平衡検査を苦手にしない
今月の特集2 夏に知っておきたい細菌性胃腸炎

58巻6号(2014年6月発行)

今月の特集1 液状化検体細胞診(LBC)にはどんなメリットがあるか
今月の特集2 生理機能検査からみえる糖尿病合併症

58巻5号(2014年5月発行)

今月の特集1 最新の輸血検査
今月の特集2 改めて,精度管理を考える

58巻4号(2014年4月発行)

今月の特集1 検査室間連携が高める臨床検査の付加価値
今月の特集2 話題の感染症2014

58巻3号(2014年3月発行)

今月の特集1 検査で切り込む溶血性貧血
今月の特集2 知っておくべき睡眠呼吸障害のあれこれ

58巻2号(2014年2月発行)

今月の特集1 JSCC勧告法は磐石か?―課題と展望
今月の特集2 Ⅰ型アレルギーを究める

58巻1号(2014年1月発行)

今月の特集1 診療ガイドラインに活用される臨床検査
今月の特集2 深在性真菌症を学ぶ

57巻13号(2013年12月発行)

今月の特集1 病理組織・細胞診検査の精度管理
今月の特集2 目でみる悪性リンパ腫の骨髄病変

57巻12号(2013年11月発行)

今月の特集1 前立腺癌マーカー
今月の特集2 日常検査から見える病態―生化学検査②

57巻11号(2013年10月発行)

特集 はじめよう,検査説明

57巻10号(2013年10月発行)

今月の特集1 神経領域の生理機能検査の現状と新たな展開
今月の特集2 Clostridium difficile感染症

57巻9号(2013年9月発行)

今月の特集1 肺癌診断update
今月の特集2 日常検査から見える病態―生化学検査①

57巻8号(2013年8月発行)

今月の特集1 特定健診項目の標準化と今後の展開
今月の特集2 輸血関連副作用

57巻7号(2013年7月発行)

今月の特集1 遺伝子関連検査の標準化に向けて
今月の特集2 感染症と発癌

57巻6号(2013年6月発行)

今月の特集1 尿バイオマーカー
今月の特集2 連続モニタリング検査

57巻5号(2013年5月発行)

今月の特集1 実践EBLM―検査値を活かす
今月の特集2 ADAMTS13と臨床検査

57巻4号(2013年4月発行)

今月の特集1 次世代の微生物検査
今月の特集2 非アルコール性脂肪性肝疾患

57巻3号(2013年3月発行)

今月の特集1 分子病理診断の進歩
今月の特集2 血管炎症候群

57巻2号(2013年2月発行)

今月の主題1 血管超音波検査
今月の主題2 血液形態検査の標準化

57巻1号(2013年1月発行)

今月の主題1 臨床検査の展望
今月の主題2 ウイルス性胃腸炎

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