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文献詳細

雑誌文献

臨床検査43巻1号

1999年01月発行

文献概要

研究

遺伝子発現解析におけるmRNA Selective PCR法の臨床的有用性

著者: 浮田博之1 村上普美1 大島由子1 千葉幸恵1 鎌田一2

所属機関: 1医療法人社団北斗病院神経病理研究室 2医療法人社団北斗病院神経外科

ページ範囲:P.113 - P.119

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 メッセンジャーRNA(以下mRNA)の検出にはノーザンブロット(northern blot hybridization)法やRT-PCR(reverse transcription-Polymerase chain reaction)法が用いられているが,抽出した総RNAの純度および分解やDNAの混在がmRNAをターゲットとする解析において問題となっている.本研究では非フェノール性試薬と蛋白質凝集剤を使用し,比重の違いにより遠心操作で中間に凝集層を形成させる凝集分配法と,一般的なフェノール,グアニジンチオシアネート法を用いて培養細胞からの総RNA抽出効率を比較検討したところ,収量は前者がよく,DNAの混在は両者に認められた.こうしたDNA混入は従来のRT-PCRキットを用いた場合に非特異的産物やスメアーとして観察された.これらはDNAからの増幅を阻止できるmRNA Selective PCR Kit (TaKaRa)の使用で回避でき,今後の応用が期待された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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