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文献詳細

雑誌文献

臨床検査43巻12号

1999年11月発行

文献概要

今月の主題 心電図 技術解説

心筋虚血,心筋梗塞の心電図

著者: 田辺晃久1

所属機関: 1東海大学医学部循環器内科

ページ範囲:P.1459 - P.1467

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 急性心筋梗塞の心電図は発症直後から時間経過とともに特徴的な所見をもって変化する.超急性期ではT波の増高,尖鋭化を伴うことがあり,次いで典型的ST上昇がみられる.ST上昇は徐々に減高し基線に復すが,その過程でT波は陰性化し(冠性T波),心筋壊死相当の誘導では異常Q波がみられる.異常Q波は一般に生涯残存する.陳旧性心筋梗塞の心電図は原則として異常Q波があり,ほかに冠性T波のあることが多い.心筋虚血の心電図ではST下降,ST上昇,陰性T波,陰性U波などがみられる.一過性に心筋虚血の生じる例では運動負荷などにより心筋虚血を誘発し,その際の心電図変化をとらえる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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