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文献詳細

雑誌文献

臨床検査43巻12号

1999年11月発行

文献概要

今月の主題 心電図 話題

不整脈の非薬物療法

著者: 加治良一1 植田典浩1

所属機関: 1九州大学医学部第一内科

ページ範囲:P.1525 - P.1528

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1.はじめに
 過去10年間の不整脈治療では,非薬物療法の分野で著しい進歩がみられた.その中でも,頻脈性不整脈に対する高周波カテーテルアブレーション1)と心室頻拍や心室細動に対する植込み型除細動器の導入2)が大きな話題である.この進歩の背景には,従来の薬物療法の限界性が示されてきたことも関与している.この代表的な報告がCAST(The Cardiac Arrhythmia Suppression Trial)と呼ばれる大規模臨床試験で,心筋梗塞後慢性期の心室性期外収縮に対し抗不整脈を使用したところ,偽薬(placebo)を投与した群よりも生命予後が不良であった,というショッキングな内容である3).非薬物療法には本来手術療法も含まれるが,本稿では高周波カテーテルアブレーションと植込み型除細動器について概説する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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