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今月の表紙 血液・リンパ系疾患の細胞形態シリーズ・24
血球貪食症候群
著者: 前田隆浩1 栗山一孝1 朝長万左男2
所属機関: 1長崎大学医学部附属原爆後障害医療研究施設分子医療部門分子治療研究分野 2長崎大学医学部附属原爆後障害医療研究施設
ページ範囲:P.1562 - P.1563
文献購入ページに移動1例目に第2子出産後,持続する発熱と肝障害が出現し当院へ入院となった26歳女性例を示す.入院時,肝脾腫と中等度の汎血球減少,高度の肝機能異常が認められDICを伴っていた.骨髄中には明瞭な血球食食像が観察され(図1,2),HPSと診断された.ステロイド療法やガンマグロブリン大量療法の効果は一過性であったが,シクロスポリンが著効を示し救命に成功した.HPSの治療法は確立していないがステロイド,VP-16,シクロスポリンなどが有効であり,症例によっては多剤併用化学療法が奏功したり造血幹細胞移植を必要とした症例の報告もみられる.
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