文献詳細
文献概要
今月の主題 21世紀に向けての寄生虫症 総説
わが国の寄生虫感染の現状
著者: 影井昇12
所属機関: 1国立感染症研究所寄生動物部 2東邦大学医学部公衆衛生学教室
ページ範囲:P.1571 - P.1582
文献購入ページに移動 第二次世界大戦後の疲弊したなかで流行した寄生虫病は現在ではほとんど問題がなくなったというのが一般住民はもとより医学会での常識のような観があるが,実際にはいまだに感染者が多発している(再興),あるいは新たに発見され流行をきたす(新興)寄生虫病があり,さら航空機交通の発達によって地球が狭くなった今日では世界各地にみられる既知の,あるいは未知の寄生虫病が輸入され,流行を起こすことがあり,わが国の寄生虫病問題は今後もずっと続くものと考えてよいであろう.
掲載誌情報