文献詳細
文献概要
今月の主題 21世紀に向けての寄生虫症 技術解説
下痢便を軽視するな―CryptosporidiumとCyclosporaの検査法
著者: 井関基弘1 木俣勲1
所属機関: 1大阪市立大学医学部医動物学研究室
ページ範囲:P.1603 - P.1609
文献購入ページに移動 CryptosporidiumとCyclosporaは,ともに胞子虫綱,Coccidium類に属する腸管寄生原虫で,激しい下痢の原因になる.患者の下痢便には多数のオーシストが排出される.診断は便検査でオーシストを検出すればよい.ホルマリン―エーテル法など,通常の原虫・虫卵検査法では検出や確定ができない.Cryptosporidiumにはショ糖遠心沈殿浮遊法や抗酸染色法など,Cyclosporaには発育像や自家蛍光の観察が必須である.
掲載誌情報