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文献詳細

雑誌文献

臨床検査43巻13号

1999年12月発行

文献概要

今月の主題 21世紀に向けての寄生虫症 技術解説

幼虫移行症―病理組織標本での種の鑑別

著者: 石井明1 影井昇2

所属機関: 1浜松医科大学医学部寄生虫学 2国立感染症研究所寄生動物部

ページ範囲:P.1610 - P.1616

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 幼虫移行症(larva migrans)は,動物を固有宿主とする寄生虫がヒトに感染し,ほとんど発育することはなく幼虫体のまま寄生し,重篤で診断困難な症状を引き起こす疾患を言う.従来寄生虫症の診断には成熟虫体の産卵現象を基に,糞便や尿,血液などの中に虫卵や幼虫を見いだす方法が行われているが,幼虫移行症では,特に組織内に虫体が侵入した場合,病理組織切片内に見られる虫体断端像での鑑別が必要となる.特に今後も経験する機会が多く,かつ組織標本内での鑑別の必要性が高いと思われる寄生虫を取り上げ,病理組織標本内での個々の寄生虫の鑑別に関して解説する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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