文献詳細
文献概要
今月の主題 深在性真菌症 話題
ペニシリウム症
著者: 毛利忍1
所属機関: 1横浜市立市民病院皮膚科
ページ範囲:P.206 - P.209
文献購入ページに移動1.はじめに
Penicillium marneffeiは,タイやベトナム,中国の一部など東南アジアに分布する二形性真菌であり,全身播種性の感染症の起炎菌となる.近年タイにおいて,AIDS患者の結核・クリプトコッカス症に次いで3番目に多い日和見感染症であるとして注目を浴びていた.日本では今まで感染者がいなかったが,われわれは1990年ごろにタイで感染したとみられる日本人患者を経験した1).日本における海外旅行が盛んなことや,HIV感染者が増えてきていることを考えると,P.marneffei感染もこれから多発することが予測され,注意が必要である.
Penicillium marneffeiは,タイやベトナム,中国の一部など東南アジアに分布する二形性真菌であり,全身播種性の感染症の起炎菌となる.近年タイにおいて,AIDS患者の結核・クリプトコッカス症に次いで3番目に多い日和見感染症であるとして注目を浴びていた.日本では今まで感染者がいなかったが,われわれは1990年ごろにタイで感染したとみられる日本人患者を経験した1).日本における海外旅行が盛んなことや,HIV感染者が増えてきていることを考えると,P.marneffei感染もこれから多発することが予測され,注意が必要である.
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