icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床検査43巻4号

1999年04月発行

文献概要

今月の主題 原発性免疫不全症 検査法

補体検査―MBL欠損症について

著者: 松下操1 野澤亜紀子1 藤田禎三1

所属機関: 1福島県立医科大学医学部生化学第二講座

ページ範囲:P.405 - P.411

文献購入ページに移動
 MBL(mannose-binding lectin)はヒト血清レクチンの1つで,微生物が持つマンノースやN―アセチルグルコサミンに結合して補体系を活性化する.MBLによる補体活性化経路はレクチン経路と呼ばれ,MBLに会合する新たなセリンプロテアーゼMASP(MBL-associated serine protease)が関与している.遺伝子変異によるMBL機能不全は血清オプソニン化能を低下させ,ときに繰り返し感染などを起こす免疫不全のリスクファクターである.ヒトの生体防御に関わるMBLとさまざまな病態との関連性を示唆する報告がされ,MBL遺伝子型の決定や血中濃度測定には免疫関連検査としての応用が期待されている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?