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今月の主題 原発性免疫不全症 病因解析
X連鎖無γグロブリン血症
著者: 金兼弘和1 宮脇利男1
所属機関: 1富山医科薬科大学医学部小児科
ページ範囲:P.425 - P.428
文献購入ページに移動 低γグロブリン血症を呈する原発性免疫不全症の多くにX連鎖無γグロブリン血症(XLA)がある.その原因遺伝子がBruton's tyrosine kinase(Btk)と同定され,遺伝子解析が行われるようになってきた.しかし遺伝子解析は時間と労力を要するため,われわれはフローサイトメトリーによるXLAの患者・保因者診断法を開発した.これまでの解析により,わが国において少なくとも90家系以上のXLAが存在することが明らかとなった.また家族歴の全くない症例や明らかな低γグロブリン血症を示さない症例などの非典型的なXLAが少なからず存在することも明らかとなった.
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