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文献詳細

雑誌文献

臨床検査43巻4号

1999年04月発行

文献概要

今月の主題 原発性免疫不全症 話題

原発性免疫不全症候群における感染予防対策と治療

著者: 上松一永1 小宮山淳1

所属機関: 1信州大学医学部小児科

ページ範囲:P.450 - P.451

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1.はじめに
 原発性免疫不全症候群は免疫系の欠陥を主病態とする先天性あるいは遺伝性の疾患群であり,感染に対する防御機構の破綻のため易感染性が生ずる.免疫系は,リンパ球による特異的免疫機構と,食細胞や補体などが関与する非特異的免疫機構とから成り立っている.特異的免疫機構を担う主要細胞には,Bリンパ球とTリンパ球とがあり,これらの障害によって,抗体欠乏や細胞性免疫の異常が生ずる.さらに食細胞機能不全や補体欠損など,非特異的免疫機構の破綻によって細菌などの反復感染が発症しやすい.原発性免疫不全症候群はこのように多種多様の疾患群であり,その重症度も疾患によりかなり異なる1,2)
 ここでは感染に対する一般的な予防対策から最近の治療について概説する(表1).

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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