文献詳細
文献概要
今月の主題 原発性免疫不全症 話題
原発性免疫不全症に合併する悪性腫瘍
著者: 笠原善仁1 小泉晶一1
所属機関: 1金沢大学医学部小児科学教室
ページ範囲:P.452 - P.454
文献購入ページに移動1.はじめに
悪性腫瘍,特にリンパ増殖性疾患は原発性免疫不全症(PID)の患者の死因の中で感染症に次いで2番目を占める.原発性免疫不全症全体での悪性腫瘍の発生率は約4%と予測されており,悪性腫瘍の危険率は健康正常人の100倍以上と想定される.さらに続発性免疫不全症においても高率の悪性腫瘍の合併が報告され,免疫系の監視機構と恒常性維持が悪性腫瘍発症においても重要であることが示唆される.基礎疾患の免疫不全症の発症原因の相違を反映し悪性腫瘍の種類や特徴,発生頻度は異なってくる.
この稿では原発性免疫不全症における悪性腫瘍の種類や特徴,発生頻度を解説する.
悪性腫瘍,特にリンパ増殖性疾患は原発性免疫不全症(PID)の患者の死因の中で感染症に次いで2番目を占める.原発性免疫不全症全体での悪性腫瘍の発生率は約4%と予測されており,悪性腫瘍の危険率は健康正常人の100倍以上と想定される.さらに続発性免疫不全症においても高率の悪性腫瘍の合併が報告され,免疫系の監視機構と恒常性維持が悪性腫瘍発症においても重要であることが示唆される.基礎疾患の免疫不全症の発症原因の相違を反映し悪性腫瘍の種類や特徴,発生頻度は異なってくる.
この稿では原発性免疫不全症における悪性腫瘍の種類や特徴,発生頻度を解説する.
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