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今月の主題 結核 技術解説―抗酸菌検査法
薬剤感受性検査
著者: 三澤成毅1
所属機関: 1順天堂大学附属病院臨床検査部
ページ範囲:P.541 - P.549
文献購入ページに移動 抗酸菌の薬剤感受性検査は,わが国では結核菌検査指針(1979年)により小川培地を用いる固定濃度法が広く行われてきた.しかし,近年の結核患者減少率の低下や多剤耐性結核菌の出現によって,わが国の抗酸菌検査方法全体の見直しがせまられている.迅速でより安定した結果が得られる液体培地を用いる薬剤感受性検査法の導入は,臨床に有益な情報を提供できるばかりでなく,医療費全体の削減にも大きく寄与することが期待されている.抗酸菌検査体制については,アメリカCDCの勧告(1994年)が,検査法にはNCCLSによる暫定法(1995年)がある.わが国でも測定濃度や方法改正にむけた提案(1997年)がなされている.
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