文献詳細
文献概要
今月の主題 結核 話題
日本結核病学会から提案された新しい薬剤感受性試験法
著者: 阿部千代治1
所属機関: 1(財)結核予防会結核研究所基礎研究部
ページ範囲:P.551 - P.553
文献購入ページに移動1.はじめに
これまでわが国で用いてきた結核菌の薬剤感受性試験法(耐性)は,1%小川卵培地を基礎培地とした固定濃度法である.これに対し,多くの諸外国ではLöwenstein-Jensen卵培地(L-J培地),Middlebrook寒天または液体培地を基礎培地とした比率法を用いてい1,2).結核病学会では1996年に薬剤耐性検査検討委員会を設置して検討を重ねた.1997年に同委員会から以下に示すような新しい検査法が提案された3).提案された試験法は小川培地を用いる比率法であり,結核菌の感受性試験に限定したものである.非結核性抗酸菌の試験についてはこの委員会で検討していない.以下に提案された新しい考え方を記述する.
これまでわが国で用いてきた結核菌の薬剤感受性試験法(耐性)は,1%小川卵培地を基礎培地とした固定濃度法である.これに対し,多くの諸外国ではLöwenstein-Jensen卵培地(L-J培地),Middlebrook寒天または液体培地を基礎培地とした比率法を用いてい1,2).結核病学会では1996年に薬剤耐性検査検討委員会を設置して検討を重ねた.1997年に同委員会から以下に示すような新しい検査法が提案された3).提案された試験法は小川培地を用いる比率法であり,結核菌の感受性試験に限定したものである.非結核性抗酸菌の試験についてはこの委員会で検討していない.以下に提案された新しい考え方を記述する.
掲載誌情報