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文献詳細

雑誌文献

臨床検査43巻8号

1999年08月発行

文献概要

今月の表紙 血液・リンパ系疾患の細胞形態シリーズ・20

リンパ増殖性病患・悪性リンパ腫

著者: 前田隆浩1 栗山一孝1 朝長万左男2

所属機関: 1長崎大学医学部附属原爆後障害医療研究施設分子医療部門分子治療研究分野 2長崎大学医学部附属原爆後障害医療研究施設

ページ範囲:P.836 - P.837

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 悪性リンパ腫はHodgkin病と非Hodgkinリンパ腫とに大別され,さらに前者はRye分類,後者はREAL分類によって細分類されている.しかし,リンパ腫細胞の発生起源に基づいたREAL分類は臨床応用しにくい点が指摘されており,臨床的には従来のWorking Formulation分類が重宝されている.化学療法の進歩によってHodgkin病のtype間の予後の差はなくなってきたが,非Hodgkinリンパ腫はWorking Formulation分類,病期,internationalprognostic indexなどによって標準的治療法が異なり,層別化治療の概念が一般に浸透してきている.
 1例目は頸部リンパ節腫脹を主訴に来院した19歳の男性である.生検したリンパ節のスタンプ標本で,図1に示すように小型リンパ球の中に大きく明瞭な核小体を有する著しく大型の多核あるいは単核の細胞を散見した.病理標本では,図2のような多核あるいは単核で大きく明瞭な核小体を有する大型のHodgkin細胞,Reed-Sternberg細胞を認め,また,明らかな結合織性の隔壁も見られたためHodgkin病nodularsclerosisと診断された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1367

印刷版ISSN:0485-1420

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