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今月の主題 輸血検査 総説
輸血後ウイルス感染症スクリーニング検査の動向
著者: 吉原なみ子1
所属機関: 1国立感染症研究所エイズ研究センター第二室
ページ範囲:P.843 - P.850
文献購入ページに移動 輸血後ウイルス感染症のスクリーニング検査には高感度な検査で簡便で短時間に結果が得られ,フルオートであることに加えて安価であることが望まれている.これらのうちで近年最も重要視されているのがwindow期を短縮するための高感度な検査法であり,すなわち遺伝子検査法である.遺伝子検査法は確かに高感度であるが変異ウイルスが検出できない,現時点ではフルオートの機器がない,検査に時間がかかり,高価であるなど問題点もある.現在,血液センターは500検体ミニプールの遺伝子検査を導入する計画であるが適切なプールサイズと感度および経済効率など検討すべきことがある.遺伝子検査のみではなく高感度な血清検査の採用も検討する必要があろう.
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